青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。日々の情景の中を走る地方私鉄を追い掛けています。

房総の足を守る。

2023年02月22日 17時00分00秒 | 小湊鐡道

(白煙を引いて@上総牛久駅)

始発列車が出発し、牛久の中線に佇むキハ211。キハ200シリーズでも後半に増備された車両で、プレスドアではない平板の鋼材のドアと、尾灯に反射板がないのが見た目の特徴。キハ200は15年以上に亘って少しずつ増備されて行った車両なので、車両ごとに細かい差異があるのがマニア的なポイントなのだけど、自分は例えばサッシの形だとかエンジンのなにがしが違うとかそこまでの細かい話は興味がなかったりする。ライトな鉄道ファンですからね(笑)。

始発列車が出て行った後、次に出発するのは里見行きの送り込み回送。この時間帯の里見~牛久間にどれくらいの流動需要があるのか・・・という感じもしますけども、早朝に平日2本・土日1本の里見発五井行きが設定されています。そもそも、以前は渓谷方面から五井行きの上りの始発がもっと早かったと思うんだよな。今は養老渓谷も7時台の遅い時間が始発になっちゃってるから、平日の2本目は渓谷始発が里見始発に短縮されたものなんじゃないかと思うのだが。

小湊の朝の牛久以遠は、どっちかと言えば通勤より沿線の小中学校の通学需要にニーズがあったんですよね。高滝の高滝小学校と大久保の白鳥小学校が平成25年に廃校になって、付近の小学校は里見にある加茂小学校に統合。小さいながらも沿線に通学需要が発生した結果、里見の駅に交換施設が復活した経緯があります。駅員氏がホームの信号装置を操作し、この日初めて牛久から先の閉塞が解除されました。あとひと月半もすれば菜の花が咲くとは思えない凍て付いた空気の中、カンテラの光跡を合図に里見へ向けて出発して行くキハ211。里見始発はAM6:13、どれだけの乗客が待っているのだろうか・・・

半島の過疎化が進む中、小湊鐡道が、今日も房総の足を守ります。

 

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