青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。日々の情景の中を走る地方私鉄を追い掛けています。

野岩一目錦秋

2020年11月20日 23時00分00秒 | 野岩鉄道・会津鉄道

(川治渓谷紅葉染@川治ダム俯瞰)

標高500mの川治の温泉街から、さらに標高を上げて標高630m。先ほど撮影していた野岩鉄道の高架橋を、今度は鬼怒川の流れを堰き止めた川治ダムの事務所脇から俯瞰します。今回の日帰り旅のクライマックスとも言えるすんばらしい紅葉です。当初は晴れ想定だったので、本当なら湯西川温泉駅付近から五十里湖の鉄橋を撮影する予定だったんだよね。川治ダム俯瞰は太陽が西に回ってしまうと山の陰影で撮影がしにくそうだなあ・・・なんて考えてたもんで。結局曇りベースで推移したので川治ダムまで上がって来ちゃったんだけど、来てよかったわあ。

サブカメでは眼下に流れる鬼怒の流れを入れ込んで。通過するのは特急リバティ会津。シャンパンゴールドにグリーンのラインをあしらった、会津ルートの新たなエース。座席指定制の特急と言う形を取っておきながら、下今市~会津田島間の利用であれば、空いている席の着席は可能と言う2制度並立は何かと物議の対象でもありますが・・・そんなこまけえ事はいいんだよ!というこの時期の車窓風景。これなら、特急料金払っても窓側を確保したくなるかもしれません。

湯西川温泉の道の駅で買った昼食代わりの菓子パンを食いながら、次なる通過電車を待つ。ダムの上で山の風に吹かれながら麦茶と一緒に頬張れば、ただの菓子パンでも極上の美味である。あくまでも食い物の味なんて気分と気配でどうとでも変わるものだ。谷底から堤体までそれなりの高さがあるので、下を覗き込んでしまうとそれなりの恐怖感があるのだが・・・(笑)。小一時間あってやって来たのは会津田島行きの普通電車。御望み通りの6050系。しっとりと翳る紅葉の山肌に似合うコーラルオレンジのライン。

遠景を撮ると、この日は少しモヤり気味で霞み気味でしたね。何分にも風景っぽく撮影する時は、空気のヌケってのが欠かせないものですが・・・奥に見えるのは、東北本線で言えば矢板の先辺りから見える高原山の山並みの一部。あの山を龍王峡から日塩もみじラインで向こうに越えて行くと、塩原新湯を経て塩原温泉に至ります。塩原温泉なんてそう言えば長い事行ってないなあ。アクセスのメインルートは新幹線の那須塩原駅からJRバスなんでしょうが、野岩鉄道からでも、上三依塩原温泉口駅からバスが出ていて塩原温泉へ行く事が出来ます。

鉄道写真の中でも、高いところから大きな景色を撮り込む「俯瞰」と言うジャンルは人気も高く、極めてる人は極めてますけど、2時間も3時間も道なき道を登って、目当ての列車を一発だけ切って帰るなんてそんなコマ単価の高い撮影はなかなか出来ません(笑)。そういう意味ではこの川治ダム俯瞰はクルマで直付け出来るお手軽俯瞰ですね。実は野岩線には「川治の鉄塔俯瞰」と言う名撮影地がありまして、この写真の左側の山に立つ高圧線の鉄塔の作業路から撮影することが出来るのですが、そこまでの斜面の直登がとてもじゃないけど大変そうで、滑落でもしたらシャレにならんので行きませんでした(笑)。あーいうのは先達が必要だなあ。来年誰か連れてって下さいな。


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