(会津への道遥か@鬼怒川公園駅)
川治界隈で紅葉と野岩鉄道の見事な組み合わせを写真に収めた後は、一応の達成感もあってゆっくりと鬼怒川線界隈に戻ることに。鬼怒川公園の駅を出て行く会津田島行き。きれいに改築された鬼怒川温泉駅周辺に比べて、どうにもうらぶれた感じの目立つのが鬼怒川公園駅周辺。駅前の旅館からして廃旅館と言うのがやるせないのでありますが、話を聞くとコロナ自粛絡みで持たなかったらしい・・・。鬼怒川界隈も、震災以降はインバウンドオンリーで糊口を凌いでいた宿も少なくないらしく、そのインバウンドの入口がコロナで閉ざされてしまってはむべなるかな、と言う感じ。東武も鬼怒川温泉駅までは投資してるけど、鬼怒川公園はどうも放置してる感じがしなくもない。乗降客も20年前の3分の1になってしまったという事で、投資の選択と集中って事なんでしょうけど。
鬼怒川温泉駅南側の複線区間で「AIZUマウントエクスプレス」を。会津若松から乗り入れて来る気動車。大手私鉄で気動車が走っているのは全国でもここだけです。その昔は名鉄の「北アルプス」とか南海の「きのくに」、古くを遡れば小田急の御殿場線乗り入れ準急なんかが有名でしたけどね。そういや初代AIZUマウントエクスプレスは名鉄北アルプスで使ってたキハ8500でしたか。新製して10年で北アルプスが廃止になっちゃって会津送りになってしまったという悲運の気動車だったんだが、名鉄が経費削減のために何でもやってた頃でしたね。
SL大樹。カタツムリ的なツノ出し目玉が特徴のC11207を複線区間でかっつりと。東武鉄道は、蒸気・内燃・電気と3つの動力方式が走っているのが改めて凄いですね・・・。突然東武が「SL走らせる」とか言い始めた時はウソだろと思いましたが。SLもいいんだけど、どっちかってーと東武博物館に入れてるED5015を復活させるなり三岐からED5080を買い戻すなりして、EL大樹をやって欲しいんだよな(笑)。そうすりゃSL・DL・ELの三冠制覇じゃないですか。
小佐越駅にて交換待ちの6050系。国鉄フォントの駅名標を小道具に。小道具越しにボックスシートで微睡む乗客を見ていると、あたかも地方都市へ向かう国鉄急行列車のワンシーンのようでもある。SLを譲り受け、機関庫を作り、駅を改装し、14系客車を用意して、SLを買い足して・・・こういうのを見てると、東武のやりたい事ってのは「僕たちの国鉄の復活」なのではないかと思えなくもない。ある意味、関東一円に広大な営業エリアを持つ東武って小さな国鉄みたいなもんですからねえ。どこかクラシックでもありそこはかとなく封建的な感じがする東武の社風は、何となく「国鉄的なもの」への親和性が高いような気がする。SL大樹を中心とした日光鬼怒川界隈のリビルドは、そんな国鉄ノスタルジーに共感する上層部たちの仕掛けだとしたら言い過ぎかな。どうせ拘るなら、私鉄の中では強い東武労組の協力を仰いで、ストライキとかアジ電でもやってみたら面白いかもしれないね、と無茶な冗談を言ってみる(笑)。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます