(おさかな天国@那珂湊魚市場)
年度末に近付いてくると全く消化できてない有休を消化しろって会社から言われたりしますが、さりとてホントの年度末(3月)に休みは取りにくい。ってなもんで2月は平日に休みが出来たりもしたので、子供の参観日の代休と絡めてちょっと茨城まで。1月に上の子とは湯田中まで行ったんだけど、嫁さんと下の子は置いてけぼりだったんでねえ。基本的に日中は大洗のアクアワールド(水族館)行き~の、ひたちなか海浜公園行き~の、那珂湊で美味しい海鮮丼食べ~の、「もしもツアーズ」かよ!って感じのお決まりの行動を取っておりました(笑)。それにしても那珂湊の魚市場の魚種の豊富なことと言ったら凄いですねえ…茨城名物冬場のアンコウのみならず、様々な魚が所狭しと並ぶさまは水族館行くよりもよっぽど興味深い。特に銚子から茨城通って常磐沖までは底モノ系が多いイメージだね。カレイ系がとにかく多かったのだが、そんなに生魚いっぱい買っても始末に困る。悩んだ挙句鍋物用の大きな鱈を一本買って帰ったんだけど、鱈鍋美味しかったわあ。
今回は大洗に宿泊したんだけど、目と鼻の先にあるのがひたちなか海浜鉄道。翌朝家族が寝ている間に、そっと那珂湊の駅を訪問して来ました。黎明の時、那珂湊で静かに眠る旧型キハ。昨年東海交通事業の城北線からキハ11を導入したため、ついぞキハ205以外の旧型キハは鬼籍に入ってしまいました。が、ひたちなかの旧型キハは、昨今の鉄道ファンの耳目を集めイベントでは花形扱いの活躍を見せていた車両たちだけに、何らかの形で活用される事を期待するのでありますが。
国鉄標準色に近いオレンジとベージュの塗り分けのキハ205。水銀灯にプレスドアの凹凸が浮かび上がります。ひたちなかの旧型キハの中で、この1両だけが廃車を免れ車籍が残っています。それもこれも冷房付きというのが大きいんだろうな。以前は土日の運用に入っていることが多かったけど、最近は予備車扱いでめったな事では出動しないそうです。気まぐれでたまーに動くこともあるらしいけど…後ろの旧国鉄準急色のキハ2004は北海道の留萌鉄道からやって来たキハで、去年の12月にさよなら運転を実施して引退しましたね。
底冷えのする那珂湊駅、AM5:50。ひたちなか海浜鉄道の朝は早く、平日の始発列車はなんと阿字ヶ浦発の4:49である。そこらの首都圏の鉄道よりもよっぽど始発が早いのは、港町の那珂湊を抱え、首都圏へ魚を納めに行く行商人などの行き来が多かったからなのだろうか。前の職場からさほど外観の変更もなく、すんなりと営業運転に入ったキハ11の勝田行き、18mのスマートで小回りの利きそうな車体はいかにも非電化のローカル私鉄向き。転轍機の蒼いカンテラが風情ありますね。
何年か前に引退しているキハ222。塗装は錆びて剥がれているものの、解体されることもなく那珂湊の中線ホームで静かに時が過ぎるのを待っています。北海道の羽幌炭鉱鉄道の廃止に伴って、茨城に安住の地を求めた3両のうちの最後の生き残りでした。ひたちなかの旧型キハは、羽幌炭鉱鉄道、留萌鉄道と北海道の廃止された小鉄道の生き残りが多く、資料的にも価値のある車両が多かった。誰もいないホームでじっくりとキハ222の姿を堪能していたら、奇しくもこの日が2月22日であった事に気付いたのでした。
旧型キハになんだか呼び寄せられたような気分になった、那珂湊の黎明の時です。
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