tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

正暦寺の紅葉

2008年11月25日 | 写真
先週(11/17)、奈良公園の紅葉のことを当ブログで紹介したところ、たくさんのアクセスをいただいた。ブログを見て、実際に見物に訪れた人もおられたようだ。
http://blog.goo.ne.jp/tetsuda_n/e/d06a78cb80c23e21a29b249b3eee91bd

その後「朝廣佳子の編集長blog」や「奈良 智林堂書店」など、当地の人気ブログも、奈良公園の紅葉を紹介された。
※朝廣佳子の編集長blog
http://www.narakko.com/blog-asahiro/2008/11/post_25.html
※奈良 智林堂書店(店長代理さんのブログ)
http://chirindo.exblog.jp/8951118/

今回は趣向を変え、同じ奈良市内のNo1.紅葉スポット・正暦寺(しょうりゃくじ)を紹介しようと、3連休中の日曜日(11/23)に訪ねてみた。



正暦寺とはやや分かりにくい(説明しにくい)名前だが、正暦3年(992年)に建立された寺である。同寺のHPによると、

《一条天皇の勅命を受けて兼俊僧正(九条兼家の子)が創建、龍華樹院とも称します。創建当初は、堂塔・伽藍を中心に八十六坊渓流をはさんで建ち並び、勅願寺としての威容壮麗を誇っていたといいます。ところが、1180(治承4)年、平重衡の南都焼き討ちの際、その類焼を受け、全山全焼、寺領は没収され一時は廃墟と化しました。その後、1218(建保6)年、興福寺一乗院大乗院住職信円僧正(関白藤原忠通の子)が、法相宗の学問所として再興、昔に勝る隆盛を極めました》。



この寺は「清酒発祥の地」としても知られている。境内の仮設テントでは、古来の製法による日本酒も売られていた。《寺院での酒造りは禁止されていましたが、神仏習合の形態をとる中で、鎮守や天部の仏へ献上するお酒として、荘園からあがる米を用いて寺院で自家製造されていました》。

《当時の正暦寺では、仕込みを3回に分けて行う「三段仕込み」や麹と掛米の両方に白米を使用する「諸白(もろはく)造り」、酒母の原型である「菩提酛(ぼだいもと)造り」、さらには腐敗を防ぐための火入れ作業行うなど、近代醸造法の基礎となる酒造技術が確立されていました》。


福寿院の白い塀(塀の向こうは見事な庭園だ)

《正暦寺での酒造技術は非常に高く、天下第一と評される「南都諸白(なんともろはく)」に受け継がれました。そしてこの「諸白」こそが、現代において行われている清酒製法の祖とされています。このことから、現在の清酒造りの原点を正暦寺に求めることができます。以上のような歴史的背景は、正暦寺が日本清酒発祥の地であると言われる所以であります》。
http://www.asahi-net.or.jp/~id9s-mti/shouryakuji/


本堂下の墓石群

さて、その紅葉であるが、ご覧の通り素晴らしいものである。地球温暖化の影響か、近年は色づきの悪い年もあったが、今年の奈良は10月に入ってから朝夕の冷え込みが厳しかったおかげで、今年は「紅葉の当たり年」となった。


本堂の石垣(冒頭の写真は、この手前の参道)


本堂脇


裏山に至る道(駐車場の上)


菩提山川(ぼだいせんがわ)の畔


同 上

さすがに「錦の里」の面目躍如たるものがある。奈良市と天理市の市境に近いところにあって、交通は不便だが、マイカーは(特に休日は)避けるべきだ。私は早起きして午前8時半までに着いたので、何とか駐車場に入れたが、帰る頃(11時ごろ)には大渋滞が起きていた。その点、奈良交通のバスは優先的に通行できるので、おススメである。

最近、自家栽培野菜の料理で人気を集めている清澄の里「粟」は、お寺のひとつ手前の村落にあるので、ここを訪ねるのも良い(要予約)。
http://blog.goo.ne.jp/tetsuda_n/e/27e83540ac302421b850b5c871917f7d

川や池の畔は水蒸気が発生するので、紅葉が長く続くそうだ。3連休の終わった今週が紅葉の最盛期となろう。のんびり1日、「錦の里」の秋を満喫していただきたい。
コメント (2)
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