tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

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ならたべ homepage

2012年03月16日 | 奈良にこだわる
奈良の食材、生産者、料理、買える店・食べられる店を網羅したWebサイトが完成した。その名は「ならたべ homepage ~奈良の味がここにある~」だ(トップ画像は、同HPから拝借)。制作されたのは「食」のライターで「クーカル」ディレクター、そして「奈良 食のナビゲーター」をお務めになるオオガケさんと鹿子さん(Tさん)である。オオガケさんのブログ「くうなら~Cu-Nara~」によると、

奈良食材のホームページが完成しました。その名も、ならたべ homepage ~奈良の味がここにある~ 食材、生産者、料理、買える店・食べられる店、というカテゴリで紹介させていただいております。食材は、大和の伝統野菜や大和のこだわり野菜などの野菜に加え、肉、魚、加工品など。

生産者は、すべての方を網羅しているわけではありませんが、基本的には僕と鹿子が農地を訪れて、お話を聞いた方を中心にご紹介させていただきました。料理は、クーカルのシェフズダイニングで食べていただいた料理を中心にご紹介しています。中には、レシピが掲載しているものもありますので、探してみてください。

また、買える店は、直売所やスーパーなど、奈良の食材が充実しているショップを、食べられる店は、地元食材にこだわっているレストランや名物料理がある店など。奈良食材を知って、使って、食べてもらえるために、少しでもお役に立てればと思います。ぜひ、見てください。

これは、相当な時間と労力をかけて取材されている。ここまで踏み込んだホームページは、かつて県内にはなかった。久しぶりにオオガケさんにメールすると、以下のようなコメントが返ってきた。

このホームページは、奈良県から株式会社クーカルに委託された「県産農産物活用推進ナビゲート事業」の一環として作成しました。この事業は、県内外のレストランを対象に、奈良県の食材(大和野菜、肉、魚、加工品など)をより広く知っていただき、たくさん使っていただくことを目的としています。

これまで、大和野菜や個別の肉のパンフレットなどはありましたが、横断的に紹介できるようにと考えて、ネットを活用しての紹介になりました。また、食材だけの紹介では、実際の導入までつながりにくいので、魅力ある生産者のご紹介も併せて行っています。

加えて、「奈良フードフェスティバル」でのシェフズダイニングで供された料理を中心に、奈良食材を使った料理の紹介、実際に奈良食材が買える店、食べられるレストランの紹介もしています。料理に関しては、東京や関西の一流シェフによるものばかりというのが、クーカルらしさではないかと考えています。

食材を知り、生産者に関心を持ち、料理でイマジネーションを膨らませ、実際に買いに行ってみる、そんな流れになれば理想的だと考えています。より多くの方に見ていただけるように、ブログ等での告知も続けていくつもりです。

料理研究家のおぜんさんも、ご自身のブログ「膳-Sai」で紹介されている。

このHPを制作しているのは、奈良 食のナビゲーターをされてる大掛さんと鹿子ちゃん。大掛さん、クーカルの委員としても活躍されています。食のナビゲーターとしての3年間のお仕事の集大成です。奈良食材の紹介、生産者さんの紹介、購入できるところ、食材を使ったお料理の紹介、お料理がいただける県内のお店。と連動して見ることが出来ます。また、紹介のところにポイントも書いてあって、ここに来たら、コレっというのが解り 楽しいです。

お料理は今までのクーカルに出てきたお料理、そして、レシピが紹介されてるのもあります。連動してるところがいいですね。食材を知ったら、買ってみたい、食べてみたいと思うのは当然。クーカルで奈良にこられたシェフも使ってくださってるので、県内だけではなく、そのシェフのお店でもいただけるかも。いただいたことのある、お料理もあって、懐かしいですねぇ…。写真もきれいで、食材を眺めてるだけでも、ウキウキします。


県の委託事業はこの3月末で終了する。オオガケさんの身の振り方も、まだ決まっていないようだ。これだけ深く奈良の「食」に関わってこられたのだから、ぜひ、引き続き奈良で食情報の発信を続けていただきたいものである。

以前、新聞にもコメントしたことであるが、4年ほど前に「大和野菜」と「京野菜」をそれぞれ検索エンジン(Google)で検索すると、大和野菜は7,200件ヒット、京野菜では728,000件がヒットした。つまり1:101と、大和野菜は101倍もの差で負けていた(情報の流通量が少なかった)。しかし、たった今、再検索すると、大和野菜は905万件、京野菜は362万件と、大和野菜は京野菜の2.5倍もヒットするという大逆転ぶりなのである(時どきで変化しますが、皆さんもいちどお試しください)。これはオオガケさんなど「食のナビゲーター」さん、県マーケティング課(農林部)さん、それに生産者の方々の地道な努力が評価された結果なのである。

「ならたべ homepage ~奈良の味がここにある~」の冒頭は、こんな文章で始まる。《自然と歴史にあふれる奈良。「奈良にはうまいものがない」と故人が言ったそうですが、そんなことはありません。古くから連綿と作り続けられてきた伝統野菜、県を代表するブランド肉、こだわりの生産者が生み出す野菜や加工品の数々。全国的には知名度が低いながらも、奈良には優れた食材と生産者がたくさんいます。それを、より多くの人に知ってもらいたい。僕ら「奈良 食のナビゲーター」は、さらに、より多くのレストランで使っていただくために活動しています》。

志賀直哉は昭和13年、随筆「奈良」に次のように書いた。《食いものはうまい物のない所だ。私が移って来た五、六年間は牛肉だけは大変いいのがあると思ったが、近年、段々悪くなり、最近、また少しよくなった。此処では菓子が比較的ましなのではないかと思う。蕨粉というものがあり、実は馬鈴薯の粉に多少の蕨粉を入れたものだという事だが、送ってやると、大概喜ばれる。豆腐、雁擬(がんもどき)の評判もいい。私のすんでいる近くに小さな豆腐屋があり、其処の年寄の作る豆腐が東京、大阪の豆腐好きの友達に大変評判がいい。私は豆腐をあまり好かぬので分からないが、豆腐好きは、よくそれを言う》。

昭和13年といえは、私の生まれる15年も前の話である。志賀に「うまい物のない所だ」と書かれてから、73年目の昨年(2011年)には、ミシュランガイドで奈良の店25ヵ店が星を獲得した。そして74年目の今年、めでたく「ならたべ homepage ~奈良の味がここにある~」が完成した。奈良県民はそろそろ74年前の呪縛から自らを解放し、奈良の美味しい食材や料理を楽しんでいただき、またそれをお友達に紹介していただきたいと思う。

オオガケさん、鹿子さん、良いサイトをお作りいただき、有難うございました。皆さん、ぜひ「ならたべ homepage ~奈良の味がここにある~」で、「奈良のうまいもの」を見つけてください!
コメント (4)
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