tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

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令和3年新春文楽公演を堪能!

2021年01月08日 | 奈良にこだわる
今年(2021年)のお正月は、2日まではステイホームしていたが、3日は国立文楽劇場(大阪市中央区日本橋1-12-10)で「令和3年新春文楽公演」の初日へ。見たのは「第1部(午前11時開演)菅原伝授手習鑑(すがわらでんじゅてならいかがみ)」と「第2部(午後2時30分開演)碁太平記白石噺(ごたいへいきしらいしばなし)と義経千本桜(道行初音旅)」。
※写真はすべて1月3日(日)に撮影した



しんみりとした「菅原伝授手習鑑」に始まり、悲喜こもごもの「碁太平記白石話」、そして最後はお正月らしく華やかな「義経千本桜(道行初音旅)」と、楽しく飽きさせない工夫がこらされていた。お客さんは大半が女性で、着物姿もちらほら。館内でのお弁当の販売がなかったのは残念だったが…。姫路市出身・在住で奈良まほろばソムリエの会会員の池内力さん(第2部と第3部を鑑賞)がご自身のFBで紹介されていたので、引用する。





令和3年1月6日(水)午後、3年ぶりに大阪・日本橋にある国立文楽劇場に行きました。令和2年4月には「義経千本桜」の全四段が通しで上演される予定で楽しみにしていたのですが、新型コロナウイルス感染症の影響で中止になってしまいました。今回は新型コロナウイルス感染症対策をとったうえでの上演です。客席は三席のうちの一席が空席とされ、ロビーにある人形の首(かしら)を模したオブジェもマスク姿です。



第二部は、「碁太平記白石話」の二段に次いで、メインである「義経千本桜」の「道行初音旅(みちゆきはつねたび)」が上演されました。幕が開くと奥には大きな紅白の幕が張られています。舞台向かって右の「床(ゆか)」には、浄瑠璃を語る大夫が五人、三味線弾きが六人座っていて、豪快な語りと華やかな演奏を行います。紅白の幕が上がれば、舞台は花盛りの吉野山で、静御前と佐藤忠信(狐が義経の家臣に化けている)が登場します。正月らしく華やかな舞台でした。



第三部は「妹背山女庭訓(いもせやまおんなていきん)」から「鱶七上使の段」「姫戻りの段」「金殿の段」が上演されます。残念ながら、吉野川を舞台とした「妹山背山の段」は上演されませんでした。



大夫の語りは江戸時代の言葉なので分かりにくい部分もありますが、熱演されるので喜怒哀楽の雰囲気を感じることはできます。私は700円でイヤホンガイドを借りていたので、より理解が深まりました。早く新型コロナウイルス感染症の流行が治まり、「義経千本桜」や「妹背山女庭訓」を通しで見たいと願っています。

私も今回は、「義経千本桜」(道行初音旅)がメインだった(「妹背山女庭訓」は以前に通しで見たので、今回は省いた)。学生時代に歌舞伎の義経千本桜「鮨屋(すしや)の段」は見たことがある。「道行初音旅」は初めてだったが、今回は「令和3年初春文楽公演 鶴澤清治文化功労者顕彰記念」として、鶴澤清治氏の門下の「浄瑠璃を語る大夫が五人、三味線弾きが六人」という豪華キャストで、これは見ごたえがあった(いわゆる「お芝居」は抑えられていた)。



浄瑠璃の三大傑作「菅原伝授手習鑑」「義経千本桜」「仮名手本忠臣蔵」のうちの2本が、部分的とはいえお正月から鑑賞できたのは、とてもラッキーだった。今はイヤホンガイドがあるし、天井近くにセリフの字幕が出るので、とても分かりやすい。

それにしても江戸時代の古典芸能なのに、すーっと頭に入るし、悲しいシーンでは泣けてくる。ハンバーガーを好み、ビールやスコッチを飲んでいても、やはり私もハートは日本人なのだ。最後に公演のプログラムを紹介しておく。

令和3年初春文楽公演/鶴澤清治文化功労者顕彰記念
第1部 午前11時開演 菅原伝授手習鑑(すがわらでんじゅてならいかがみ)
 車曳の段
 茶筅酒の段
 喧嘩の段
 訴訟の段
 桜丸切腹の段
第2部 午後2時30分開演 碁太平記白石噺(ごたいへいきしらいしばなし)
 浅草雷門の段
 新吉原揚屋の段
義経千本桜(よしつねせんぼんざくら)
 道行初音旅
第3部 午後6時開演 妹背山婦女庭訓(いもせやまおんなていきん) 
 道行恋苧環 
 鱶七上使の段
 姫戻りの段
 金殿の段




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