年明けの4日(2021.1.4)に、奈良テレビ放送の情報番組「ゆうドキッ!」の「奈良ベスト3」のコーナーに出演した。「奈良の伝統的なお正月料理」のベスト3として、雑煮、お餅・かき餅、魚料理の3つを紹介した。
そこでスタジオにいる出演者(奈良県外出身者)に、「どんなお雑煮を食べていたか」を聞いてみた。ほぼ農水省の情報のとおりだったが、お1人、福岡県出身の若い女性が「干しシイタケのダシの澄まし汁に鶏肉、大根、ニンジンや葉物野菜を入れます」とおっしゃった。
それは想定の範囲内なのだが、私があえて「お餅の形は?」と聞くと「四角い切り餅でした」という答えが返ってきて驚いた。九州は丸餅文化圏のはず(関ケ原の西と東でわかれる)。気になって、あとで別の若い知人(県外の関西出身者)に聞くと「丸餅のこともあったり、切り餅のこともあったり」という回答だった。
どうしてこんなに記憶があいまいなのだろう、と思いながら、よくよく考えた。最近は家で餅をつく家庭はほとんどないのだ。もちっ子(電動もちつき機)で餅をつく家庭すら珍しくなっている。だからスーパーで餅を買う。奈良市内のスーパーでも今、売られているのは「丸餅」と「切り餅」がほぼ半々だ。家庭の主婦は、おそらくその時の気分とか、特売になっていたとかで深く考えずに籠に入れるのだろう。
1970年代後半、「サトウの切り餅」(新潟市のサトウ食品)のCMが、何度もテレビに登場した。西川峰子(現・仁支川峰子)のハリのある歌声で「あ~、も~ちも~ちもっちもち」と歌い上げ、たいそう評判になった。「ほう、四角い餅があるのか」と私は驚いたが、それが見る見るうちに関西のスーパーの棚にも並びだした。
おそらくこれが起爆剤になって、丸や四角にこだわらない人が増え、お正月の餅が「丸餅のこともあったり、切り餅のこともあったり」という風潮になっているのだろう。まあ、そんなにこだわることもないのだが、また1つ食の伝統文化が廃れていくのは、おじさんはちょっと寂しい。
そこでスタジオにいる出演者(奈良県外出身者)に、「どんなお雑煮を食べていたか」を聞いてみた。ほぼ農水省の情報のとおりだったが、お1人、福岡県出身の若い女性が「干しシイタケのダシの澄まし汁に鶏肉、大根、ニンジンや葉物野菜を入れます」とおっしゃった。
それは想定の範囲内なのだが、私があえて「お餅の形は?」と聞くと「四角い切り餅でした」という答えが返ってきて驚いた。九州は丸餅文化圏のはず(関ケ原の西と東でわかれる)。気になって、あとで別の若い知人(県外の関西出身者)に聞くと「丸餅のこともあったり、切り餅のこともあったり」という回答だった。
どうしてこんなに記憶があいまいなのだろう、と思いながら、よくよく考えた。最近は家で餅をつく家庭はほとんどないのだ。もちっ子(電動もちつき機)で餅をつく家庭すら珍しくなっている。だからスーパーで餅を買う。奈良市内のスーパーでも今、売られているのは「丸餅」と「切り餅」がほぼ半々だ。家庭の主婦は、おそらくその時の気分とか、特売になっていたとかで深く考えずに籠に入れるのだろう。
1970年代後半、「サトウの切り餅」(新潟市のサトウ食品)のCMが、何度もテレビに登場した。西川峰子(現・仁支川峰子)のハリのある歌声で「あ~、も~ちも~ちもっちもち」と歌い上げ、たいそう評判になった。「ほう、四角い餅があるのか」と私は驚いたが、それが見る見るうちに関西のスーパーの棚にも並びだした。
おそらくこれが起爆剤になって、丸や四角にこだわらない人が増え、お正月の餅が「丸餅のこともあったり、切り餅のこともあったり」という風潮になっているのだろう。まあ、そんなにこだわることもないのだが、また1つ食の伝統文化が廃れていくのは、おじさんはちょっと寂しい。