「ちゃんぽん鑑定団」というわけではないが、先日(2021.9.3)、ちゃんぽんの話を当ブログとFacebookに書いたところ、大きな反響をいただいた。その中で〈そういえば以前「秘密のケンミンSHOW」で、「ちゃんぽん亭総本家」(ドリームフーズ株式会社)の和風スープの近江ちゃんぽんが紹介されていた〉と書くと、年上の友人であるKさんから〈数年前、堺だったかな、近江ちゃんぽんのチェーン店を見つけて、ちょうど昼だったので入りました。気に入りました〉というメールをいただいた。

ちゃんぽん亭総本家「淡路町店」。最寄り駅は地下鉄の本町駅だ
滋賀県彦根市に本社のあるちゃんぽん亭総本家は、全国で約80店舗を展開し、海外ではハワイのホノルル「アラモアナセンター」にも店を持つという一大チェーンである(公式HPは、こちら)。1963年(昭和38年)の創業というから、今年で58年!ということになる。Kさんが「気に入りました」ということは、美味しいに違いない、早速土曜日(9/4)に訪ねてみた。

最初、堺筋本町のちゃんぽん亭総本家「本町店」(大阪市中央区瓦町2-3-14)をめざした。しかしなんだか暗くて営業しているようには見えなかった。ドアを開けると作業をしている。中年の男性が「あいにく今日は工事中で、営業はしていません」。私はよほど落胆した顔をしたのか「しかしこの近所にあと2つ、ウチの店がありますので、ご案内します」、これは有り難い。「助かります、私は奈良から、近江ちゃんぽんを目当てに出てきましたので」。向かったのは本町店から徒歩3~5分ほどの「淡路町店」(大阪市中央区淡路町3-4-1)だった。この男性はこのエリアの3ヵ店を担当する課長さんだった。

淡路町店で課長さんと別れ、淡路町店の女性(店長さん?)のご案内で、自動販売機で食券を購入。「スタッフ推奨!間違いないやつ3選」の「海鮮ちゃんぽん」税込み970円に目が止まったので、これに決めた。出来上がるまでの間、メニューを書いたチラシを見ていると、なんと!追加メニューのところに「あんかけ 120円 NEW!スープを熱々のあんかけにします」とあった。あんかけのちゃんぽんを希望する人もいるのだ!「ちゃんぽんにとろみをつけるか、つけないか」が先のブログで話題になっていたので、これは新しい工夫だと感心した。なお同社の公式HPには、

「ちゃんぽんと言えば長崎ちゃんぽんでしょう」皆さんはそう思っていませんか?でも実は、日本各地には長崎ちゃんぽんをルーツにしながらも、独自の進化を遂げた「ご当地ちゃんぽん」が数多く存在します。「近江ちゃんぽん」もその中のひとつです。近江ちゃんぽんは当店で半世紀以上前に誕生して以来、彦根を中心に滋賀県全域に定着し、「滋賀県民のソウルフード」と呼ばれるほどの存在感を放っています。

エビ、イカ、豚肉、きくらげ、キャベツなど、具材が満載!
ほとんどのご当地ちゃんぽんは、ルーツである長崎ちゃんぽんとの共通項を持っていますが、近江ちゃんぽんだけはほとんど共通項がありません。スープは白濁したとんこつでも鶏ガラではなく、京風だしをアレンジした和風醤油味です。

スープは黄金色に輝くあっさり和風スープ!
麺は唐灰汁(とうあく)を使ったちゃんぽん麺ではなく、かんすいを使った中華麺を使います。調理方法も中華鍋で炒めるのではなく手鍋で炒め煮込みます。あえて唯一の共通点を挙げると「具がたくさん乗った麺料理」という点です。

麺は、平打ち中太の中華麺だ
なるほど、あえて「長崎ちゃんぽんとは違う」と打ち出すとは、潔い。ほどなく海鮮ちゃんぽんが運ばれてきた。丼は意外と小ぶりだが深い(リンガーハットの丼はもっと大きくて浅い)。豪華な海鮮具材がてんこ盛りになっている。まずはスープをひと口。おお、あっさりとはしているが、深い味わいのあるスープだ。麺は平打ち中太の中華麺。具と麺とスープがうまくマッチして、美味しい和風のちゃんぽんに仕上がっている。壁に「お酢のすすめ」と出ていた。公式HPにも、こんな画像が出ている。

「酢を入れて、本当に美味しくなるのだろうか?」。試しにレンゲに半分弱の酢を取り、スープに入れてよく混ぜていただくと、「おお!これは美味しい!」。酸っぱさはなく、うまみだけが増している。よくパスタ料理などで「乳化(にゅうか)」という。本来は「水と油」であるオリーブオイルとパスタのゆで汁が混ざり合って、とろみのある美味しいソースになり、パスタによく絡む。近江ちゃんぽんでも酢がスープの油脂に溶け込み(=乳化して)、味の深みが増すのだろう。私は血糖値が高めなので、お医者から「酢(酢酸)をたくさん摂りなさい」と言われている。これだと酸っぱくないので、簡単に酢酸が摂れる、これも新発見だ。

ああ、美味しかった!スープがあっさり和風スープなので、どんどんいける。これはクセになりそうだ。以前は天理市嘉幡町にも「天理店」(フランチャイズ店)があったそうだが、残念ながらすでに閉店・撤退したようだ。奈良からだと大阪に出るしかないが、これからも機会をとらえてお邪魔することにしたい(店舗情報は、こちら)。
ちゃんぽん亭総本家の皆さん、お世話をおかけいたしました。Kさん、ご紹介ありがとうございました。皆さん、ぜひ近江ちゃんぽんをご賞味ください!

ちゃんぽん亭総本家「淡路町店」。最寄り駅は地下鉄の本町駅だ
滋賀県彦根市に本社のあるちゃんぽん亭総本家は、全国で約80店舗を展開し、海外ではハワイのホノルル「アラモアナセンター」にも店を持つという一大チェーンである(公式HPは、こちら)。1963年(昭和38年)の創業というから、今年で58年!ということになる。Kさんが「気に入りました」ということは、美味しいに違いない、早速土曜日(9/4)に訪ねてみた。

最初、堺筋本町のちゃんぽん亭総本家「本町店」(大阪市中央区瓦町2-3-14)をめざした。しかしなんだか暗くて営業しているようには見えなかった。ドアを開けると作業をしている。中年の男性が「あいにく今日は工事中で、営業はしていません」。私はよほど落胆した顔をしたのか「しかしこの近所にあと2つ、ウチの店がありますので、ご案内します」、これは有り難い。「助かります、私は奈良から、近江ちゃんぽんを目当てに出てきましたので」。向かったのは本町店から徒歩3~5分ほどの「淡路町店」(大阪市中央区淡路町3-4-1)だった。この男性はこのエリアの3ヵ店を担当する課長さんだった。

淡路町店で課長さんと別れ、淡路町店の女性(店長さん?)のご案内で、自動販売機で食券を購入。「スタッフ推奨!間違いないやつ3選」の「海鮮ちゃんぽん」税込み970円に目が止まったので、これに決めた。出来上がるまでの間、メニューを書いたチラシを見ていると、なんと!追加メニューのところに「あんかけ 120円 NEW!スープを熱々のあんかけにします」とあった。あんかけのちゃんぽんを希望する人もいるのだ!「ちゃんぽんにとろみをつけるか、つけないか」が先のブログで話題になっていたので、これは新しい工夫だと感心した。なお同社の公式HPには、

「ちゃんぽんと言えば長崎ちゃんぽんでしょう」皆さんはそう思っていませんか?でも実は、日本各地には長崎ちゃんぽんをルーツにしながらも、独自の進化を遂げた「ご当地ちゃんぽん」が数多く存在します。「近江ちゃんぽん」もその中のひとつです。近江ちゃんぽんは当店で半世紀以上前に誕生して以来、彦根を中心に滋賀県全域に定着し、「滋賀県民のソウルフード」と呼ばれるほどの存在感を放っています。

エビ、イカ、豚肉、きくらげ、キャベツなど、具材が満載!
ほとんどのご当地ちゃんぽんは、ルーツである長崎ちゃんぽんとの共通項を持っていますが、近江ちゃんぽんだけはほとんど共通項がありません。スープは白濁したとんこつでも鶏ガラではなく、京風だしをアレンジした和風醤油味です。

スープは黄金色に輝くあっさり和風スープ!
麺は唐灰汁(とうあく)を使ったちゃんぽん麺ではなく、かんすいを使った中華麺を使います。調理方法も中華鍋で炒めるのではなく手鍋で炒め煮込みます。あえて唯一の共通点を挙げると「具がたくさん乗った麺料理」という点です。

麺は、平打ち中太の中華麺だ
なるほど、あえて「長崎ちゃんぽんとは違う」と打ち出すとは、潔い。ほどなく海鮮ちゃんぽんが運ばれてきた。丼は意外と小ぶりだが深い(リンガーハットの丼はもっと大きくて浅い)。豪華な海鮮具材がてんこ盛りになっている。まずはスープをひと口。おお、あっさりとはしているが、深い味わいのあるスープだ。麺は平打ち中太の中華麺。具と麺とスープがうまくマッチして、美味しい和風のちゃんぽんに仕上がっている。壁に「お酢のすすめ」と出ていた。公式HPにも、こんな画像が出ている。

「酢を入れて、本当に美味しくなるのだろうか?」。試しにレンゲに半分弱の酢を取り、スープに入れてよく混ぜていただくと、「おお!これは美味しい!」。酸っぱさはなく、うまみだけが増している。よくパスタ料理などで「乳化(にゅうか)」という。本来は「水と油」であるオリーブオイルとパスタのゆで汁が混ざり合って、とろみのある美味しいソースになり、パスタによく絡む。近江ちゃんぽんでも酢がスープの油脂に溶け込み(=乳化して)、味の深みが増すのだろう。私は血糖値が高めなので、お医者から「酢(酢酸)をたくさん摂りなさい」と言われている。これだと酸っぱくないので、簡単に酢酸が摂れる、これも新発見だ。

ああ、美味しかった!スープがあっさり和風スープなので、どんどんいける。これはクセになりそうだ。以前は天理市嘉幡町にも「天理店」(フランチャイズ店)があったそうだが、残念ながらすでに閉店・撤退したようだ。奈良からだと大阪に出るしかないが、これからも機会をとらえてお邪魔することにしたい(店舗情報は、こちら)。
ちゃんぽん亭総本家の皆さん、お世話をおかけいたしました。Kさん、ご紹介ありがとうございました。皆さん、ぜひ近江ちゃんぽんをご賞味ください!
