tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

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こだわりの「おいしいお米」を提供する「刀祢米穀店」(奈良市・小西町)

2025年02月28日 | 奈良にこだわる
一昨日(2025.2.26付)、毎日新聞を読んでいて、奈良版のところで目が点になった。もと同僚の刀祢善光(とね・よしみつ)さんが出ていたのだ!刀祢さんは、南都銀行本店から目と鼻の先の「刀祢米穀店」のご子息で、入行されるとき、「刀祢米穀店の息子さんが入ってくるぞ!」と話題になった。
※トップ写真は刀祢米穀店、お店のHPから拝借した


刀祢善光さん。以下、4枚の写真は、毎日新聞の記事サイトから拝借した
(いずれも刀祢米穀店で、山口起儀さん撮影)

私も本店勤務の時は、いつもお店の前を通り、「刀豆(なたまめ)・刀豆茶」の看板や、干した刀豆の現物を横目に見て歩いていた。いかにも老舗らしい風格があったが、今回の記事で幕末の安政年間(1855~1860年)の創業と知った。53歳で早期退職し、8代目としてお店を継いでいたことも、初めて知った。では、以下に記事全文を紹介する。


不良粒をはじく色彩選別

脱サラし味追求 客足に手応え
「良心的価格で安定供給を」刀祢米穀店(奈良市)

昨夏の「令和の米騒動」以降、米への関心が高まっている。スーパーなどでは価格が1年前と比べて1・7倍に高騰。価格の高止まり対策として政府は備蓄米の放出を発表し、話題は尽きない。一方、事業承継問題などで米穀店は減少傾向にあるが、近鉄奈良駅(奈良市)近くの刀祢(とね)米穀店は元気だ。価格高騰の中でも緩やかに客足が伸びている。理由は米穀店だからこそ可能な「おいしい米」にある。【山口起儀】



小西さくら通り商店街にある店は江戸時代の安政期に創業したとされる。7代目店主の刀祢善次さん(85)の後を継ぐため長男の善光さん(55)が約2年前、脱サラして加わった。今は店のかじ取りを任されている。仕事は、玄米の仕入れ▽ぬかを落として白米にする(精米)▽計量して袋詰め――が主な流れ。米がおいしいのは「店内で精米して販売しているから」という。「精米から2週間ぐらいまでが特においしい」と善光さん。


色彩選別機ではじかれた玄米の不良粒

おいしい米の販売に欠かせない作業が「石抜き」と「不良な粒を取り除く色彩選別」だ。いずれも精米の前に専用の機械で行い、不良混入率を下げるために徹底している。色彩選別機は黒みがかったり、カメムシに食べられて欠けたりした不良粒をセンサーが識別する。機械の作動中、プチプチと音が聞こえるのは見つけた不良米をエアで一粒ずつはじき出している音。1キロを約1分で選別し、数十粒をはじき出した。

精米は注文が入ってからする。石抜きなどを終えた玄米を精米機に入れ、数分程度できれいな白米に仕上がる。計量して袋詰めすれば商品になる。計量で用いているのが重りをつるして重さを測る年代物の計量器。手入れしながら使用するなかなかの美品だ。


重りを吊るして重さを測る年代物の計量器は今も現役

元々、善次さんの代で閉業する意向だったが、善光さんは「良い物を売って地域に喜ばれている店をなくすのはもったいない」と長年感じ、自身の子の就学費などのめどがついた2年前に後を継いだ。

以前は白米を仕入れてそのまま販売していたが、善光さんが入るタイミングで「店内で精米し、おいしいお米を食べてもらいたい」と変更。米穀店はスーパーよりも割高になるが、それでも緩やかに客足は伸びている。「米のおいしさを求める人が増えている」と手応えを感じている。周辺の同業者が少なくなったことも一因とみられる。

仕入れや在庫管理も重要な仕事だ。特に供給や価格が不安定な昨今だけに「得意客のために安定した数量を確保し、良心的な価格で販売することが米穀店の使命」と善光さん。「農家が作りたいだけ作れる環境を整えることが極めて重要。米とともに健康を維持するのが日本人の伝統だと思う」

◇刀祢米穀店
奈良市小西町16。年中無休。午前9時~午後7時。県内産を中心に北陸や関東甲信越のブランド米など約10品種のほか、大豆製品なども販売している。(0742・22・3602)。


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