NPO法人「奈良まほろばソムリエの会」は『奈良百寺巡礼』(京阪奈新書)の発刊を記念して毎週木曜日、毎日新聞奈良版に「やまと百寺参り」を連載している。先週(2020.10.22)掲載されたのは「コジイ、ヤマモモ茂る寺 」(王龍寺/奈良市)、執筆されたのは同会副理事長の小野哲朗さんだった。小野さんは『奈良百寺巡礼』でも、この寺の担当だった。では記事全文を紹介する。
古来、「とみのおがわ」と歌に詠まれ、親しまれてきた富雄川から西の丘陵へ上ってゆくと、鬱蒼(うっそう)としたコジイの林の一画に黄檗(おうばく)宗王龍寺(おうりゅうじ)があります。山門をくぐるとこけむした石畳と石段の参道が続きます。
しばらく上がるとお地蔵様が集められており、滝が落ちる行場もあり、澄み切った空気が心地よいです。石段の上に本堂が見えてきます。本堂の内陣には大きな花こう岩に刻まれた、本尊十一面観音が静かに立たれます。
聖武天皇の頃に、寺は建立されました。磨崖仏(まがいぶつ)は南北朝の時代に刻まれます。その後、寺勢は衰退しましたが、江戸時代に禅宗の寺院として今の本堂が再建されました。途切れることのない人々の信仰の場であったことがわかります。境内の森の中には、大黒堂、鐘楼などが残されています。
庫裡のそばにそびえるヤマモモの大木も見逃せません。樹幹は空洞になっていますが、幹の根元から成長して、樹勢はきわめて旺盛です。幹の周囲が5㍍、高さ10㍍のヤマモモの樹齢は300年とみられています。このヤマモモは境内一帯に茂るコジイとともに市の指定文化財(天然記念物)として保護されています。(奈良まほろばソムリエの会副理事長 小野哲朗)
(宗派)黄檗宗
(住所)奈良市二名6の1492
(電話)0742・45・0616
(交通)近鉄富雄駅からバス「杵築橋」下車、徒歩約20分
(拝観)境内自由、本堂拝観は要事前申込
(駐車場)有(無料)
古来、「とみのおがわ」と歌に詠まれ、親しまれてきた富雄川から西の丘陵へ上ってゆくと、鬱蒼(うっそう)としたコジイの林の一画に黄檗(おうばく)宗王龍寺(おうりゅうじ)があります。山門をくぐるとこけむした石畳と石段の参道が続きます。
しばらく上がるとお地蔵様が集められており、滝が落ちる行場もあり、澄み切った空気が心地よいです。石段の上に本堂が見えてきます。本堂の内陣には大きな花こう岩に刻まれた、本尊十一面観音が静かに立たれます。
聖武天皇の頃に、寺は建立されました。磨崖仏(まがいぶつ)は南北朝の時代に刻まれます。その後、寺勢は衰退しましたが、江戸時代に禅宗の寺院として今の本堂が再建されました。途切れることのない人々の信仰の場であったことがわかります。境内の森の中には、大黒堂、鐘楼などが残されています。
庫裡のそばにそびえるヤマモモの大木も見逃せません。樹幹は空洞になっていますが、幹の根元から成長して、樹勢はきわめて旺盛です。幹の周囲が5㍍、高さ10㍍のヤマモモの樹齢は300年とみられています。このヤマモモは境内一帯に茂るコジイとともに市の指定文化財(天然記念物)として保護されています。(奈良まほろばソムリエの会副理事長 小野哲朗)
(宗派)黄檗宗
(住所)奈良市二名6の1492
(電話)0742・45・0616
(交通)近鉄富雄駅からバス「杵築橋」下車、徒歩約20分
(拝観)境内自由、本堂拝観は要事前申込
(駐車場)有(無料)
王龍禅寺、記事嬉しく拝見しました。
私、6月から毎週、こちらの禅寺の日曜早朝坐禅に通いつめております。
9月のお月見の夜はお月見坐禅会をして下さいまして幻想的な素晴らしいお月見体験を致しました。
毎週日曜早朝7時前には御住職の朝の勤行、続いて坐禅、があります。
飛鳥カントリー倶楽部のある山に隣接する深山全体が敷地になっていて近場でありながら本当に素晴らしい禅寺です。
お薦めです。
> 6月から毎週、こちらの禅寺の日曜早朝坐禅に通いつめております。
ピアノに龍笛に坐禅ですか、それはスゴイです。ここはとても雰囲気のいいお寺です。たくさんの方にお参りいただきたいですね。