NPO法人「奈良まほろばソムリエの会」は『奈良百寺巡礼』(京阪奈新書)の刊行を記念して毎週木曜日、毎日新聞奈良版に「やまと百寺参り」を連載している。先月(2021.2.25)掲載されたのは「如意輪観音 清楚な笑み/中宮寺(斑鳩町)」、執筆されたのは大和郡山市在住で同会理事の大江弘幸さんだった。
※トップ写真はヤマブキに彩られる中宮寺本堂
文中にもあるとおり、本堂の修復工事に伴い本尊は現在、九州国立博物館(2021年1月26日~3月21日)に出陳中で、お寺では3月末まで、お身代わり像を位牌堂で拝観することになっている。なおお寺では本堂修復の資金をクラウドファンディングで募っているので、ぜひご協力いただきたい。では記事全文を紹介する。
中宮寺は、聖徳太子(厩戸皇子)の母で穴穂部間人(あなほべのはしひと)皇后(用明天皇の皇后)亡き後、宮跡を改めた寺と伝わります。現在地から東へ約500㍍の所にありました。しかし、次第に衰微し、鎌倉中期には塔と金堂が残るだけだったようです。室町後期に初代門跡・慈覚院宮(じかくいんのみや)が入寺し、その頃までに現在の地に移されたと伝わります。
国宝の「菩薩半跏(ぼさつはんか)像(寺伝如意輪観音)」は創建伽藍(がらん)の金堂の本尊。ほほ笑みをたたえながら右足を左ひざに乗せ、思いを巡らす菩薩の姿は、尼寺らしい清楚(せいそ)な優しさで参拝者の心を癒やします。
この菩薩半跏像とともに、聖徳太子を偲(しの)んで作られた飛鳥時代と鎌倉時代の刺しゅうをアップリケのように混在させた国宝「天寿国繍帳(てんじゅこくしゅうちょう)」の複製が、本堂に安置されています。春になると、本堂周辺ではヤマブキが咲き誇ります。秋には創建当初の伽藍跡の中宮寺跡史跡公園に咲くコスモスが人気です。
現在、本堂修復工事に伴い本尊は出陳中です。通常非公開の位牌(いはい)堂で、3月末まで身代わり本尊を特別参拝できます。(奈良まほろばソムリエの会理事 大江弘幸)
(宗 派)聖徳宗
(住 所)生駒郡斑鳩町法隆寺北1の1の2
(電 話)0745・75・2106
(交 通)JR法隆寺駅からバス「中宮寺前」下車、徒歩約5分
(拝 観)9~16時(10月1日~3月20日)、9時~16時半(3月21日~9月30日)、600円(法隆寺も拝観する場合は100円引き)
(駐車場)無
※トップ写真はヤマブキに彩られる中宮寺本堂
文中にもあるとおり、本堂の修復工事に伴い本尊は現在、九州国立博物館(2021年1月26日~3月21日)に出陳中で、お寺では3月末まで、お身代わり像を位牌堂で拝観することになっている。なおお寺では本堂修復の資金をクラウドファンディングで募っているので、ぜひご協力いただきたい。では記事全文を紹介する。
中宮寺は、聖徳太子(厩戸皇子)の母で穴穂部間人(あなほべのはしひと)皇后(用明天皇の皇后)亡き後、宮跡を改めた寺と伝わります。現在地から東へ約500㍍の所にありました。しかし、次第に衰微し、鎌倉中期には塔と金堂が残るだけだったようです。室町後期に初代門跡・慈覚院宮(じかくいんのみや)が入寺し、その頃までに現在の地に移されたと伝わります。
国宝の「菩薩半跏(ぼさつはんか)像(寺伝如意輪観音)」は創建伽藍(がらん)の金堂の本尊。ほほ笑みをたたえながら右足を左ひざに乗せ、思いを巡らす菩薩の姿は、尼寺らしい清楚(せいそ)な優しさで参拝者の心を癒やします。
この菩薩半跏像とともに、聖徳太子を偲(しの)んで作られた飛鳥時代と鎌倉時代の刺しゅうをアップリケのように混在させた国宝「天寿国繍帳(てんじゅこくしゅうちょう)」の複製が、本堂に安置されています。春になると、本堂周辺ではヤマブキが咲き誇ります。秋には創建当初の伽藍跡の中宮寺跡史跡公園に咲くコスモスが人気です。
現在、本堂修復工事に伴い本尊は出陳中です。通常非公開の位牌(いはい)堂で、3月末まで身代わり本尊を特別参拝できます。(奈良まほろばソムリエの会理事 大江弘幸)
(宗 派)聖徳宗
(住 所)生駒郡斑鳩町法隆寺北1の1の2
(電 話)0745・75・2106
(交 通)JR法隆寺駅からバス「中宮寺前」下車、徒歩約5分
(拝 観)9~16時(10月1日~3月20日)、9時~16時半(3月21日~9月30日)、600円(法隆寺も拝観する場合は100円引き)
(駐車場)無
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