一般財団法人「南都経済研究所」から、『ナント経済月報』(2023年10月号)が届いた。表紙をめくると、おお、平越國和(ひらこし・くにかず)さんの優しいお顔が出ていた。巻頭の特別インタビュー「この人に聞く」に登場されていたのだ。平越さんは株式会社丸国林業取締役会長で、今年(2023年)7月からは、一般社団法人奈良経済産業協会の会長も務めておられる。
リード文は、〈いつの時代も生きてゆくには『人間力!』企業にとって人を育てることは将来の大きな財産になると思っています。努力と知恵を絞り、奈良県企業の人と人のつながりを大切に多くの企業、従業員の方の成長・育成に携わっていきたいと考えています〉。奈良経済産業協会会長就任時に表明されたのは、「奈良発のイノベーション創造してゆく」だった。
平越さんの奥さんはNPO法人「奈良まほろばソムリエの会」の主要メンバーだし、その関係で私も2019年6月、約60人の社員さん向けに講演をさせていただいたことがある。「この人に聞く」の全文は、こちら(PDF)に掲載されているので以下、私の印象に残ったところを抜粋して紹介する。
株式会社丸国林業の歩みや 概要、会長のご経歴について教えてください。
1960年(昭和35年)10月、私がまだ小学5年生(10歳)だった頃、父國輝が先祖代々培った林業経営を基盤に製材業や木材の販売を営む「丸国林業」を創業し、1973年(昭和48年)に株式会社丸国林業を設立しました。
創業当時は黒滝村の山守さんと山林管理の仕事に従事していた20代・30代の若者7~8人と共に香芝町(現香芝市)で製材工場を立ち上げ、県内の原木市場に出る杉や檜を製材して近隣の工務店に販売していました。その後、大手ハウスメーカーとの取引が始まり、住宅専門工場に納材するようになりました。
創業当初は10人足らずでスタートした当社も、今では60名近い従業員が支えてくれています。
私は昔から「井の中の蛙」にはならないように、可能な限り世の中の色々な組織の勉強をしたいと考え、これまで積極的に様々な団体の役を引き受けてきました。例えば、地元警察や市役所委員会の委員、商工会の理事や会長などです。また奉仕団体のライオンズクラブにも入会しましたし、納税協会や自治会の役員、大学OB会の世話役等、様々な団体で活動させていただきました。
企業経営についてどのようなお考えをお持ちか教えてください。
今やITからDX、生成AIといったデジタルの時代ですから、それらに対しても乗り遅れてはいけないと思っています。しかし、ただデジタルだけではダメだと思っています。不易流行という言葉がありますが、不易のアナログ部分も大事にしなければなりません。アナログ部分とは、人間関係を構築することだと思っています。
直接顔を合わせて面談する、お客さんにかわいがってもらうなど、人と人のつながりを重ねていくことが非常に大事でしょうね。どんな時代がきてもコンピューターですべてはできないと思います。だからこそ、「人」を育てていかなければ生き残れないと思っています。
御社では従業員の人材育成に非常に力を入れておられますね。
多くの社員は家へ帰ったら家長です。社員は家族の生活を背負って働いています。親や配偶者がいる社員もいれば子供がいる社員もいますので、家庭を守ってもらうためにも、会社は社員を大切にしなければなりません。そして、会社では、本人の能力の限りを尽くして働いてもらいたいと思っています。従業員に頑張ってもらい、頑張った分の稼ぎを家に持って帰ってもらいたいという思いが強いですね。
人材育成に力を入れているのも、従業員のモチベーションややりがいを高めてより働く環境をよくしてもらいたいと思うからです。時代が変わっても「人と人のつながり」、「信頼関係の構築」など、「人」だからこそできることが、この先ますます重要になってくるでしょう。だからこそ「人を育てる」ことが大事で、将来必ずそれが当社の財産となります。
これからの夢や想いをお聞かせください。
会社に関しては、堅実な事業規模の拡大と社員教育の充実で有能な社員を育て、お客様の役に立つ企業として存在感を発揮させたいと思います。住宅や建設資材の販売に留まらず、お客様の多様なニーズに対応できるよう視野を広く持ち時代と共に変遷していきたいと考えています。
経済活動とは別の事で申しますと、日本の歴史的名所や文化遺産、まだ知らない島々などを巡ってみたいと思っています。また、奈良商工会議所主催の奈良まほろばソムリエ検定が、「奈良通1級」の合格止まりになっているので、上位資格の「奈良まほろばソムリエ」に挑戦したいと考えています。まだまだ好奇心旺盛で、色々な事を知りたいと、勉強の真最中です。
若いビジネスパーソンへメッセージをお願いします。
いつの時代も生きてゆくには「人間力」が必要となります。人と交わることでお互いに切磋琢磨し、社会性を身につけて欲しいと願っていますし、企業人としては、「誠意」「熱意」「創意」この3つの意を常に頭において行動してもらいたいと思います。
素晴らしいリーダーに恵まれて、社員さんたちは幸せだと思う。1950年にお生まれの平越会長は、今年73歳とまだまだお若い。これからも奈良県の産業界において、奈良を元気にする「イノベーション」を起こしていただきたいと願う。
リード文は、〈いつの時代も生きてゆくには『人間力!』企業にとって人を育てることは将来の大きな財産になると思っています。努力と知恵を絞り、奈良県企業の人と人のつながりを大切に多くの企業、従業員の方の成長・育成に携わっていきたいと考えています〉。奈良経済産業協会会長就任時に表明されたのは、「奈良発のイノベーション創造してゆく」だった。
平越さんの奥さんはNPO法人「奈良まほろばソムリエの会」の主要メンバーだし、その関係で私も2019年6月、約60人の社員さん向けに講演をさせていただいたことがある。「この人に聞く」の全文は、こちら(PDF)に掲載されているので以下、私の印象に残ったところを抜粋して紹介する。
株式会社丸国林業の歩みや 概要、会長のご経歴について教えてください。
1960年(昭和35年)10月、私がまだ小学5年生(10歳)だった頃、父國輝が先祖代々培った林業経営を基盤に製材業や木材の販売を営む「丸国林業」を創業し、1973年(昭和48年)に株式会社丸国林業を設立しました。
創業当時は黒滝村の山守さんと山林管理の仕事に従事していた20代・30代の若者7~8人と共に香芝町(現香芝市)で製材工場を立ち上げ、県内の原木市場に出る杉や檜を製材して近隣の工務店に販売していました。その後、大手ハウスメーカーとの取引が始まり、住宅専門工場に納材するようになりました。
創業当初は10人足らずでスタートした当社も、今では60名近い従業員が支えてくれています。
私は昔から「井の中の蛙」にはならないように、可能な限り世の中の色々な組織の勉強をしたいと考え、これまで積極的に様々な団体の役を引き受けてきました。例えば、地元警察や市役所委員会の委員、商工会の理事や会長などです。また奉仕団体のライオンズクラブにも入会しましたし、納税協会や自治会の役員、大学OB会の世話役等、様々な団体で活動させていただきました。
企業経営についてどのようなお考えをお持ちか教えてください。
今やITからDX、生成AIといったデジタルの時代ですから、それらに対しても乗り遅れてはいけないと思っています。しかし、ただデジタルだけではダメだと思っています。不易流行という言葉がありますが、不易のアナログ部分も大事にしなければなりません。アナログ部分とは、人間関係を構築することだと思っています。
直接顔を合わせて面談する、お客さんにかわいがってもらうなど、人と人のつながりを重ねていくことが非常に大事でしょうね。どんな時代がきてもコンピューターですべてはできないと思います。だからこそ、「人」を育てていかなければ生き残れないと思っています。
御社では従業員の人材育成に非常に力を入れておられますね。
多くの社員は家へ帰ったら家長です。社員は家族の生活を背負って働いています。親や配偶者がいる社員もいれば子供がいる社員もいますので、家庭を守ってもらうためにも、会社は社員を大切にしなければなりません。そして、会社では、本人の能力の限りを尽くして働いてもらいたいと思っています。従業員に頑張ってもらい、頑張った分の稼ぎを家に持って帰ってもらいたいという思いが強いですね。
人材育成に力を入れているのも、従業員のモチベーションややりがいを高めてより働く環境をよくしてもらいたいと思うからです。時代が変わっても「人と人のつながり」、「信頼関係の構築」など、「人」だからこそできることが、この先ますます重要になってくるでしょう。だからこそ「人を育てる」ことが大事で、将来必ずそれが当社の財産となります。
これからの夢や想いをお聞かせください。
会社に関しては、堅実な事業規模の拡大と社員教育の充実で有能な社員を育て、お客様の役に立つ企業として存在感を発揮させたいと思います。住宅や建設資材の販売に留まらず、お客様の多様なニーズに対応できるよう視野を広く持ち時代と共に変遷していきたいと考えています。
経済活動とは別の事で申しますと、日本の歴史的名所や文化遺産、まだ知らない島々などを巡ってみたいと思っています。また、奈良商工会議所主催の奈良まほろばソムリエ検定が、「奈良通1級」の合格止まりになっているので、上位資格の「奈良まほろばソムリエ」に挑戦したいと考えています。まだまだ好奇心旺盛で、色々な事を知りたいと、勉強の真最中です。
若いビジネスパーソンへメッセージをお願いします。
いつの時代も生きてゆくには「人間力」が必要となります。人と交わることでお互いに切磋琢磨し、社会性を身につけて欲しいと願っていますし、企業人としては、「誠意」「熱意」「創意」この3つの意を常に頭において行動してもらいたいと思います。
素晴らしいリーダーに恵まれて、社員さんたちは幸せだと思う。1950年にお生まれの平越会長は、今年73歳とまだまだお若い。これからも奈良県の産業界において、奈良を元気にする「イノベーション」を起こしていただきたいと願う。
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