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「柿の葉すし本舗たなか」(五條市住川町1490番地)創業者の田中修司さんが、お亡くなりになった。1930年のお生まれなので、今年で94歳。私は以前から存じ上げていて、朝日新聞奈良版に27回にわたって連載された「人生あよによし」(2012.3.25~4.21)はすべて拝読して、当ブログに「総集編」を掲載したこともある。
本業だけでなく、社会貢献活動にも熱心に取り組まれた。昨日(2024.7.17)は甘利治夫さんが、奈良新聞のコラム「國原譜(くにはらふ)」でも紹介されていた。以下、全文を紹介する。田中さんのご冥福をお祈りいたします。
「こんなにうまいものは初めてだ」。駆け出しの時に、五條支局を担当して1週間ほど経ったころ、上司からの差し入れで「柿の葉すし」を食べた。関東で生まれ育ったので、こういう食べ物があることさえ知らなかった。五條市に本社を置く「たなか」の製品だ。その創業者の田中修司さんが亡くなった。
同市の初の名誉市民でもあり、商工会長を務めたほか郷土の歴史的な文化活動に奔走してきた。研究熱心で一途な人柄はよく知られるところだ。弊社が主催してきた、今の奈良マラソンの前身でもある「奈良春日大仏マラソン」を30年近くも支援してくれたのも田中さんで、全国から来るランナーを見る目が温かった。
また俳人・藤岡玉骨の生家を復元し、管理運営を行うNPO法人を立ち上げ、文化活動を精力的に取り組んできた。明治維新の先駆けとなる天誅組もそうだ。五條市が舞台となりすぐに鎮圧されたが、その保存伝承を願って組織も設立した。権力に立ち向かった志士らの姿に、一徹な田中さんは己れの生きざまを見たのかもしれない。合掌。(治)
本業だけでなく、社会貢献活動にも熱心に取り組まれた。昨日(2024.7.17)は甘利治夫さんが、奈良新聞のコラム「國原譜(くにはらふ)」でも紹介されていた。以下、全文を紹介する。田中さんのご冥福をお祈りいたします。
「こんなにうまいものは初めてだ」。駆け出しの時に、五條支局を担当して1週間ほど経ったころ、上司からの差し入れで「柿の葉すし」を食べた。関東で生まれ育ったので、こういう食べ物があることさえ知らなかった。五條市に本社を置く「たなか」の製品だ。その創業者の田中修司さんが亡くなった。
同市の初の名誉市民でもあり、商工会長を務めたほか郷土の歴史的な文化活動に奔走してきた。研究熱心で一途な人柄はよく知られるところだ。弊社が主催してきた、今の奈良マラソンの前身でもある「奈良春日大仏マラソン」を30年近くも支援してくれたのも田中さんで、全国から来るランナーを見る目が温かった。
また俳人・藤岡玉骨の生家を復元し、管理運営を行うNPO法人を立ち上げ、文化活動を精力的に取り組んできた。明治維新の先駆けとなる天誅組もそうだ。五條市が舞台となりすぐに鎮圧されたが、その保存伝承を願って組織も設立した。権力に立ち向かった志士らの姿に、一徹な田中さんは己れの生きざまを見たのかもしれない。合掌。(治)
流石の鉄田さん。奈良新聞の訃報を見てそして昨日の国原譜を読んで惜しい方がまた一人・・・
社会的に貢献されていた方で再度びっくりしました。
有体に言えば、たなかの柿の葉寿司が一番私には口に合っていたという事です。買い求めるならばたなかの柿の葉寿司でしたね。
もっともっとご活躍して頂きたい気持ちですが今迄お疲れ様でしたと言わざるを得ません。合掌。
話は変わりますが、心斎橋にある行きつけの和食店が8月末に閉店することになり、夏休みに帰省した際に顔を出そうと思っているのですが、スタッフの皆さんへ柿の葉寿司を差し入れようと思っています。「たなか」はあまり珍しくないだろうと思って、「平宗」にしようと思っていたところ、なんと大阪難波駅構内に店舗があることを発見(笑)。もう「ゐざさ」しかないかと思っているのですが、創業者追善のため「たなか」が復活するかも(学園前の駅で売ってるし)。でも本場の五條市にはもっとたくさんの名店があるのでしょうね。
いよいよ梅雨が明けました。猛暑下、ご自愛のほど。
> 社会的に貢献されていた方で再度びっくりしました。有体に言えば、
> たなかの柿の葉寿司が一番私には口に合っていたという事です。
店頭で柿の葉ずしを販売されることを思いつき、後に全国展開されました。柿の葉すしがメジャーになったのは、田中修司さんのおかげですね。
> 「たなか」の柿の葉寿司は食べやすくて誰の口にも合い、贈り物にしても喜ばれました。
毎年7月には、通販限定の「むかし柿の葉すし」が販売されます。塩漬けでなく、生の柿の青葉でくるんだへもので、とてもおいしいです。
> 「たなか」はあまり珍しくないだろうと思って、「平宗」にしようと
> 思っていたところ、なんと大阪難波駅構内に店舗があることを発見(笑)
私はかつて広報担当だったとき、年に1~2回、大阪市内の記者クラブで、持ち寄りの懇親会があり、いつも柿の葉すしを持ち込んでいました。いつも真っ先になくなるのが、柿の葉すしでした。
「おいしいでしょう、奈良の郷土食です」と申し上げますと、「新大阪駅で売っているので、大阪の郷土食かと思っていました」と言われました。まあ、それほど普及しているということなのでしょうね。