【ほっとした マダラナニワトンボの産卵】
この時期、いつものフィールドで細々生き続けている、絶滅危惧種のマダラナニワトンボの棲息が気がかりだ。初見は9/1、その後は会えなかった。今年は、それなりの理由があって、見られるかどうか心配していた。それは、フィールド近くのいつもの自然環境が、人為的に変えられたからだった。
また、この春、カキツバタやノアザミ、ワレモコウ・・・、また、ヒョウモンやジャノメ、セセリ、その他数多くの虫たちの棲んでいた草原がなくなった。そこは、毎年虫たちの美しい姿を写真に撮りに訪れていた草原の楽園だった。小さな自然領域の緑がすっかり刈り取られ、いつの間にか建物が建ち、駐車場に変わってしまっていた。悔しく、残念でならなかった。追いやられた虫たちが、愛おしく切ない。
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今日、マダラナニワトンボの産卵を見ることができた。とても心配していたので、個体数は少なめだが、ペアになって産卵する姿を見て、ひとまず胸をなで下ろした。
マダラナニワトンボは、オスに頭を挟まれ連結し打空産卵をする。ホバリングしながら、水のない池の縁の地上に、空中から卵のばらまきを繰り返していた。
池の周囲でも産卵に適した場所はごく限られ、毎年、この狭い同じ環境で細々と生き続けていると思う。この、絶滅が危惧されている黒いアカトンボが、いつまでもいつまでも生き長らえていって欲しいと願っている。 (2008.9.14)
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