我が家から駅までは約2キロくらい、ときどきレールを走る電車の音が聞こえてくる。
土、日曜日の午後の4時近くに、ポーっと汽笛が聞こえるのは、若松発のSLばんえつ号SLだ。もうかなり前から、土、日曜、新潟-会津若松間で1往復、SLが運転されている。
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R49の陸橋の踏切付近で磐越西線の新潟発のSLを待った。ところが、通過時間が過ぎても姿が見えない。駅に問い合わせると、列車に不都合があり45分遅れという。一度家に戻って出直した。
かすかに汽笛が聞こえ、遠くに黒煙が見えた。一直線にSLが近づいてくる絶好の場所でカメラを構えた。力強く近づくSLを望遠レンズで覗いた。歓声を上げる孫たちの目の前をごう音と共にSLが通過していった。あっという間だったが迫力満点だった。SLは49号陸橋をくぐり、会津若松駅構内に消えていった。しばらく、感動を鎮めるように黒いけむりが付近に漂っていた。
マニアではないが、近いうちに秋の磐梯を背景にSLを撮ってみようと思っている。
雪の中をひた走るSLも魅力的だ。四季を問わず、美しい自然の中を走るSLを写真に納めたいと思っている。
SLの魅力は、エネルギッシュな走り、もくもくと力強くはき出すけむり、吐き出す蒸気音、あの車輪の動きなどだろうか。黒光りした車体がまた魅力的だ。
窓の隙間から煙や煤が入り込んだ思い出が、あの臭いとともにうっすらと浮かんできた。
今度は実際にSLに乗って、もう一度かつての懐かしい体験をしてみたいとも思う。
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