【色づきはじめた イモリ池】
予定では、分水町国上山の五合庵に良寛を訪ね、寺泊近辺の民宿で一泊、魚料理を楽しみたいと思っていた。
長野道を進むうち雲間から薄日が射してきたので、予定になかった妙高高原に寄った。いつもの小布施PAに長居したので2時を廻っていた。
地図にあるイモリ池を目指した。初めてのイモリ池は素晴らしい楽園だった。静かな池の畔を歩いた。残念ながらあの独特な山容・妙高山は半分から上は雲の中だった。
池の周りには何組も、絵のような池を写生する人を見かけた。いつかゆっくり、こんなスケッチを楽しみたいものだと思った。
池の畔の「妙高高原ビジターセンター」を見学した。とても充実した自然観察室だった。妙高高原の地域ごとの自然がきちんと整理されていた。《さわってみよう》コーナーがあり、木の肌から「何の木?」を当てたり、毛皮から「何の動物?」、木の実から「何の実?」、小鳥のさえずりから「何の鳥?」など、見学者の興味関心をそそる展示内容に感心した。色の褪せたかなり古い蝶の標本が気になったが、新しい標本で真の美しい姿を見せる方が,とも思いながらも、命を絶たれたチョウの貴重さも考えたリした。標本の意義を再考してみたいと思った。
出だしも遅く、回り道もゆっくりし過ぎたようだ。当初予定していた良寛、寺泊へは何度も行っていたし、おいてきた孫たちの顔も浮かんできた。少し遅くなってもと、我が家へ真っ直ぐ戻ることに決めた。
ひとときの小旅行だったが、懐かしく素晴らしい、心に響く旅となった。10/6