エッセイ  - 麗しの磐梯 -

「心豊かな日々」をテーマに、エッセイやスケッチを楽しみ、こころ穏やかに生活したい。

晩秋の里山

2009-10-31 | 昆虫


 我が家から直線距離にして3キロほど、会津盆地を囲む北東の低い山の際が、私のいつも小さな自然を見つめている里山だ。
 身知らず柿が実り、畑の菊の花が色とりどりに咲いてた。
日だまりに、アキアカネが羽を休め、そこここにカマキリを見た。ヒメアカタテハ、キタテハ、キタキチョウ、モンシロチョウなどが菊の花に蜜を吸っていた。









 ヒメアカタテハが多かったが、すべて新鮮な個体だった。キタテハは秋型で表の橙色が濃く裏面も黒ずんでいた。これも成虫態で冬を越す。傍らの枯れ葉に羽がボロボロになったミドリヒョウモンが止まった。暖かい晩秋の陽を浴びる彼女に、ゆっくり休めと呼びかけた。

 
   【ヒメアカタテハ】 
 ツルの枯れ始めたカボチャの周りを小さい秋型のヤマトシジミが舞っていた。少し大きな、力強く飛翔するシジミチョウを追うと、最近見ていなかったウラナミシジミだった。動きが速く、くるくる回りながら梢まであがっていく様は、ゼフィルスのようだった。文献では、ウラナミシジミは土着しているのは房総半島以西で、夏から秋にかけて北上するとある。ペアを撮影したが、会津では冬は死滅してしまうだろう。

(2009. 10.30)

 【ウラナミシジミ】

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