エッセイ  - 麗しの磐梯 -

「心豊かな日々」をテーマに、エッセイやスケッチを楽しみ、こころ穏やかに生活したい。

雨上がりの五月の風

2011-05-13 | 日々の生活
庭から飯豊山を望む


窓際にさわやかな緑を見つめながら、詩集を開いた。
新緑、さわやかな風の季節にいつも思い出すこと。
「五月の風をゼリーにして持ってきてください」
立原道造が死を前にした病床で、恋人に書きおくったという。

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[夏花の歌] 
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空と牧場のあひだから ひとつの雲が湧きおこり 
小川の水面に かげをおとす 
水の底には ひとつの魚が 
身をくねらせて 日に光る 
それはあの日の夏のこと! 
・・・・……
小川の水のせせらぎは 
けふもあの日とかはらずに 
風にさやさや ささやいてゐる 
・・・・・・・・・
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ふと、懐かしさがこみ上げてきた。
「山よ小川よ また森よ~」と、伊藤久男の「高原の旅愁」を口ずさむ。
いつも我が青春と重なるナツメロだ。
http://www.youtube.com/watch?v=1fZgysxoXwc
むかしの夢の 懐かしく
  訪ね来たりし 信濃路の
  山よ小川よ また森よ
  姿むかしの ままなれど
  なぜに彼(カ)の君 影もなし

 すがすがしい雨上がりのさわやかな庭に、初夏のいのちをみつめた。

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