さわやかな庭にウスバシロチョウが訪れた。
色が褪せ始めたライラックの花の周りを蜜を求めてとどまった。
また、コミスジが滑空してきた。もうそんな時期かと思った。
我が家の庭にはユキヤナギで発生を繰り返しているホシミスジ多い。今年も楽しみに待っている。
【コミスジ】

ドウダンツツジの白い釣鐘が落ち始め、代わって紅いサラサドウダンの釣鐘が見事に並んでいた。
【サラサドウダン】


また、キリシマツツジは秋口にずいぶん枝を払ったので花付きがとても悪かった。

足下には、ずいぶん殖えたスズランスイセンも終わって、同じような釣鐘状の水仙、シラー・カンパニュラータが咲きはじめた。
【釣鐘状の水仙】

緑色の小さいつぼみもすっかり真っ白になったスズランに顔を近づけると、高貴な香りが漂ってきた。

今年も、ピンク、紫、そして白のオダマキがいつもの場所で変わらずに咲き始めた。



裏庭ではヒメモチが花を付けていた。
目立たない花だが、花弁は4枚、おしべも4本。雌花には退化した4本のおしべがある。
これは10年も前に買ってきた寄せ植え盆栽を地に下ろしたもので、うまいことに一向に大きくならない。
同じく植わっていたイワカガミも毎年花を付けている。
【ヒメモチの花】

テッセンも優雅に咲き始めた。マツモトセンノウのつぼみが,あちこちで開こうとしている。


長男誕生の38年前に、実生から育てた吾妻五葉の盆栽に、アシナガバチ巣を作っていた。

刈られないでいたツルニチニチソウの紫の花が,寂しそうに風に揺れていた。

まだ5月なのに日差しは強く、途中半袖に着替え、帽子をかぶった。
ようやく訪れた一番の季節を実感しながら、庭の花を一つ一つ見て回った。
花の季節に次々に咲き誇る命を前に、坂村真民の詩が浮かんできた。
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二度と無い人生だから
一輪の花にも
無限の愛を
そそいでゆこう
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二度と無い人生だから
つゆくさのつゆにも
めぐりあいのふしぎを思い
足をとどめて見つめてゆこう
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