寂しい別れの季節がやってきた。
まだ新聞報道はないが、猪苗代湖へ来ていたコハクチョウの北帰行が始まったようだ。
春めいた朝、崎川浜を訪ねた。
コハクチョウの鳴き会う湖畔にたたずみ、海の青,空の青に染まず漂う水鳥たちを見つめた。
厳しい寒さにも、湖岸に積もった雪が春の日差しに輝いていた。湖畔の雪も、例年より2,3倍の積雪量に思える。
10羽ほどの集団で、湖面を歩いて水しぶきを上げながら離陸するハクチョウたちの、清らかな姿に感無量だ。
4~5000キロの長旅を、どうか元気で羽ばたき、また秋の終わりには再び戻ってきて欲しいと願った。
この崇高な大自然の織りなす風景が、あまりに美しい。
”全身に豊かなる大自然 涙あふるる感動 青き磐梯ありがたし” いつもスケッチに記すコメントだ。
今日も対岸の湖面には蜃気楼が見えた。
集団で眠ったり、羽根を繕い、たまに大きな羽を広げて準備運動をしている。
逆立ちして湖底の水草を探している一群もあった。
愛おしい、美しい汚れなき水鳥たちだ。オナガガモはかなり少なく、もうかなりの数が北へ旅立ったのだろう。