エッセイ  - 麗しの磐梯 -

「心豊かな日々」をテーマに、エッセイやスケッチを楽しみ、こころ穏やかに生活したい。

彼岸の墓参り

2013-03-20 | 日々の生活

彼岸のお中日、家族で墓参りをした。切り花を求め、絵ろうそくを灯して線香を手向けた。

懐かしい両親に、伯父叔母に、日々の生活を報告した。健康に留意して、日々を送りたい思いを伝えた。

お墓までの道は笹が雪に倒されていたが、墓地には雪はなかった。 

雪が沢山と想像していて、落ち葉を掃きに来なかった。入り口だけをはいたが、そのうち掃除に来たい。

 

「彼岸」は「彼岸至ること」でサンスクリット語の「波羅密多」の訳と言う。
煩悩と迷いの世界【此岸】にある者が、「六波羅蜜」の修行をし「悟りの世界」【彼岸】の境地へ到達できる。

彼岸は「極楽浄土」、【六波羅蜜の教え】は
・布施の心 ⇒他人へ施しをすること ・持戒の心 ⇒戒を守り、反省すること
・忍辱の心 ⇒不平不満を云わず耐え忍ぶこと・精進の心 ⇒精進努力すること
・禅定の心 ⇒身心を安定させること ・智慧の心 ⇒真実を観る智慧を働かせること
 これらの徳目、せめてお彼岸には思い起こしたいものだと思った。

  墓参りを済ませ、廊下橋から本丸へまわって彼岸獅子の舞を見てきた。

  

 いつも、笛と太鼓の音に舞う獅子を見つめながら、今年も巡った春を嬉しく思った。

 お城の本丸に獅子の舞を囲んだみんなが、春の訪れをそれぞれに喜んでいるようだった。

 

    

 ひとり輪を離れ、堤を登った。かすかに聞こえる笛の音に、いつの時代にも春を喜び見つめただろう先人を思った。

 彼岸獅子を楽しみ、次は磐梯神社の舟引きまつりへ、ここ数年繰り返すコースだ。

 いつもより穏やかなお中日、資料館脇の駐車場に車を置いて、神社までの道すがら、春を楽しむことにした。

 資料館のまわりは未だ雪が残り、所々道をふさぐ雪の道を注意しながら慧日寺金堂へ向かった。

  途中に越冬したオツネントンボを見つけた。写真を撮ろうと近づくと驚くほど俊敏に飛び去った。

 小川は雪解け水がとても豊富で、勢いよく流れていた。

  

 丁度、舞が始まっていた。舞手は幼稚園から中学生の女の児だ。

巫女舞は県指定重要無形民俗文化財に指定され、 三つの舞「榊の舞」「弓の舞」「太刀の舞」の奉納を静かに見つめた。

舞い手が一度左回りに一周し、その後右回りで元の位置に戻る様式は古い舞楽の系統らしく、他にはほとんど見られないと説明があった。

今年も振る舞いソバをいただいた。なかなかのサービスがありがたかった。

  

  この後1000年も継承されている伝統行事舟引きがあるが、見ないで帰ることにした。

 数年前から境内に店が出るようになり、孫たちに大判焼きやらポテトなどを買った。帰り道は行儀が悪いが、のんびり食べ歩きで駐車場へ戻った。

 途中、いつもの田の畦にフキノトウを探したが、土手は未だ雪に覆われ見つけられなかった。

 ブログを書きながら、ここ5,6年のブログを見返し彼岸のころの過ごし方を振り返った。孫の成長の早いことに驚かされた。

  来年も、再来年も、元気で春を迎えられるようにと願った。

 

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