中島ブラザーズ ”弟”の「外で遊ぼう!」

近頃は日本海で、ヒラマサを追ってばかり。よって磯釣りや渓流釣りは休止状態ですが…。

’21年版 完全フカセ・タックル 〜中型電動リール漂流記・その3「ダイワをイジる編 Part 1」

2021-05-01 12:30:00 | 船釣りタックル&仕掛、戦略他
 釣行回数不足でテストが出来ず、前回の2020年11月14日に掲載した「シマノをイジる編」から、かなり間が空いたが、そこからの続き。

■シマノと製品は逆のパターン■

 以前に記したシマノとは逆に、「フリー回転性能はバツグンだが、ドラグ性能がイマイチ」な、ダイワのシーボーグZ500MMと、ほぼ同じフィーリングの、500ATのドラグをチューンする方法を紹介する。

 これまでボク的にはフィーリングの良くない感のある、ダイワ製のドラグを嫌い、CCMと言うチューンショップがオススメする「ドライカーボンドラグ」をシーボーグ750MTと500Jに組み込み、好感触を得ていた。電動リールは、モーターが回った状態で高負荷がかかると滑らせる事を強いられるので、「巻きながら滑らせる」事の出来るこのドラグはピッタリなフィーリングだったのだが、ショップが長期営業休止中なので、上記以外のダイワ製リールは仕方なく全て純正ドラグのままで使用していた。
 シマノ製なら、かなり以前から、ダイワ製であっても設計の新しい中級以上のモデルでは厚の薄いカーボンクロス製ドラグワッシャーを5~7枚装着する機種が殆どで、好みはあるがフィーリングの良い、あるいは改善された機種が増えているのだが、残念な事にボクが完全フカセ釣りで使っている(いた)シーボーグZ500MMと500ATは、ほぼ同一構造で設計が古く、1mmの厚いカーボンクロス製ドラグワッシャーが3枚構成のままだ。
 その構成故か中間位置で引っ掛かりがあり、「そこを超えて緩めると一気に出るが、締めると急に止まる」という、調整幅が狭い傾向がある。また、絶対値が低い上にヘタリも早く、メーター級のヒラマサが掛かると、いくら締めても止まらない事象が自身とその周囲に起こっている。

 「ストップ&ゴー」フィーリングの、調整幅の狭いドラグは上述した「ドラグを滑らせながら巻き取る」電動リールの特性と合わないので、「何か良いドラグ改善法は無いものか?」と探求していた。
 勿論、基本構造は変えられないので、イジれる部分は限られている。具体的には、
 ①=3枚入っているドラグワッシャーを純正以外に変える事、②=ドラグワッシャーにグリスを塗る・塗らないで、ドライカーボン仕様にするかしないかを選ぶ事、③=塗る場合は、どのメーカーのグリスにするかを選ぶ事。
 だが、それらの組み合わせ全部をフィールドで試すのは時間が足りないので、組み込んだ後にテーブルテストを行い、違いが顕著なモノだけをピックアップして実釣テストを行った。


■簡単構造のダイワ■

 シーボーグ500ATとZ500MMは、これまた設計が古いせいか、ハンドル周りとスタードラグを外して3本のネジを外せば簡単に右サイドが開く。
 その際、ドラグを押さえているバネワッシャー他の向きに注意する点はシマノ製品と同じだが、ドラグが入るハンドル軸に装着されている細いゴム製Oリングを外さなければドラグユニット全体が抜けないので、何かの拍子にそれを切ってしまわなようにする事くらいが注意点になる。
 後は純正と同位置のドラグワッシャーを社外品に入れるだけで換装が終わるが、ドライカーボン仕様や無注油指定のドラグワッシャーを装着する場合は、ドラグケース内とドラグプレートのグリスをパーツクリーナーをしみこませたウエスやティッシュで拭き取っておく必要がある。
 純正ドラグワッシャーは外径が20.8mm、内径が10.3mm程、厚みが1.0mmだが、ぴったりのサイズでなくとも、内径は8mm以上、外径は21mm以下まで装着できる。もし入らないサイズであっても外周をハサミ、内周をポンチでカットするなどして装着すれば良いだけの事だ。


■ハイパーDドラグワッシャー■

 ルアー系では定番の交換ドラグワッシャーにハイパーDドラグワッシャーと言うのがあるが、ラインナップ内にドンピシャのサイズは存在しないので、近いサイズを装着するしかない。
 使えそうなのは「DWL004=外径23.1mm、内径8.2mm、厚み1.0mm」、「DWL001=外径20.0mm、内径8.0mm、厚み0.8mm」の2種になる。内径は8.0mmあればハンドル軸を通るので、どちらもクリア可能。後は「厚み(1.0mm)を優先して外径の大きいDWL004の外周部をハサミでカットする」か、「無加工を優先してDWL001を装着し、厚み不足を補うためにシムリングを入れる」か、だが、今回はDWL004をカットする方法を選択した。

●Z500MM with ハイパーDドラグワッシャー(DWL004)●


 尚、必要枚数は3枚で計¥1980(税込)になるが、1枚¥660の純正ドラグと同じだ。

:インプレッション:
 メーカーの指定通りドライ仕様で装着し、テーブルテストを行ったが、手で引いた感じではネットリと粘りながら出て行く感があって好感触を得ていたので、実釣テストを行った。ラインがフロロカーボン7号の天秤仕掛で、それに掛ったのは95cmメダイだったが、効き始めからロックする手前までの”効き曲線“が急峻なので電動リールには合わないように思えた。ただし、名前の通り、ハイパーにロック=ドラグの最大値が上がるので、例えば玄達瀬のヒラマサ狙いなんかで更に太いラインを使用する場合に効果がありそうな感があった。ただし、ボディ強度が堪えてくれればの話だが…。

 Part 2に続く

 冒頭でも記したが、シマノ製電動リールに関しては2020年11月14日に掲載した「’20年版 完全フカセ・タックル 〜中型電動リール漂流記・その2『シマノをイジる編』」を参照する事。
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