荒天続きで予約日を相当飛ばしたが、春の経ヶ岬もようやく4回目に漕ぎ着けた。
■理想の速さ■
春期の大マサ狙いという事で、当然のごとく白石グリを目指した。お世話になったのは第八十八大海丸さん。ここの大型魚狙いではお馴染みの船だから「あとは釣るだけ!」と喜び勇んで現地を目指した。
11時過ぎににアンカーが入り、第一投。流速を計るとヒラマサ狙いではベストに近い潮流が西から差していた。

喰いの良い年周りであれば「イタダキっ!」と思うところだが、今春はイワシ類をはじめとするベイトフィッシュが多いせいか、はたまた魚そのものの数が少ないのか、思わしくない釣果が続いているから安心できなかった。
■意地の張り過ぎ■
初めの2時間ほどの間、エサがほとんど残る状況が続き、不安は的中していた。だが、アンカー位置を変更後、ほどなくして隣で中マサが上がったのを契機に、ポツンポツンと周囲でアタリが出始めた。そんな中、ボク一人が蚊帳の外だった。
その原因については理解が出来ていた。私以外は全員がイシダイ用リールを使用していたが、私一人が、自分で高回転チューン(と言うか、グリス抜き)を施した、旧型のビーストマスター3000を使用していたからだ。
当初より流速も速まる中、周りのイシダイリール群はフリー回転能力が生きてリールから元ガイド迄の間に糸フケを出しつつラインが出ていたが、これは当日の流速に対して順応している証拠になる。それに対して、ボクのビーストマスターはチューンしたとは言えレベルワインド他の「引きずるモノ」が多く、フリー回転力はどうしても落ちる。その上、自分が持つ電動リールの中では「一番回る機種」ではなかった。故に元ガイド迄の間に糸フケが無く、張りっ放しの状態だった。勿論、この張りが生きる場面も多くあるのだが、当日のやや速い潮流の中ではボクの仕掛には抵抗が掛かって周囲よりも浮いている状態になり、実際エサも盗られずに残る事が多くなっていた。
だが、それでも「何とか出来る。」と、オモリの量や水中ウキの数を増やしたり、更には自動糸送り機能まで駆使して「これで釣ってヤル!」と意地を張ってセッティングの変更を繰り返していた。長らく釣りを続けていると、頭の中の引き出しに色々と詰まっているのとボクの性格が災いして、ついそれを引っ張り出して実行してみたくなる。結果、それが裏目に出る事がタマにあるのだ。
■あっさりと■
午後3時を回ってもボク一人だけアタリすら無く過ごしていた。その状況にシビレを切らして、持ち込んでいた中ではイシダイリールの次に良く回るシーボーグZ500MMに換装した。
そして、周囲では3本バリ仕掛を使用していたのに対して、ボクは2本バリ仕掛を使用していたため、サルカンのすぐ上に2Bのオモリを打って、ウエイトを合わせてみると、リール前の糸フケもちゃんと出るようになった。そうなるとボクにもポツンポツンとアタリが出始めた。

しかし、一発目は95cm程のブリ。いつもとは違って最後の5mほどになるまで横走りをせず、てっきり大マサと間違えてしまうというオマケ付きだから、姿を見てからのガックリ度は大きい。続いて「今度は1m!」とは言え、またもやのブリで疲れが溜まる展開だった。

■ビッグ・ワン!■
そうこうしている内に夕マヅメの時間帯に入った。このあたりから南の風が強まって船位がズレ始めた。トモの釣り座では隣の船が下すアンカーロープに当たる状況になったので、船長が船位の微調整を行い、その次の流しで、ボクと右隣りが揃ってアタリを捉え、ダブルヒットとなった。
「が、しかし」である。ボクの方はただ重いだけの引きであったのに、隣の竿はヒン曲がっているではないか!。
途中で完全にヘバったボクの魚は60cm級のマダイで、あっけなく取り込みに至ったが、隣はそう簡単にはいかないようだった。繰り返し執拗に下方向に締め込む様子はデカマサ・クラスに違いなく、うらやましい限りだった。そして無事にゲット。正体はまさしくその通りのサイズだった。

■どこかで見た展開■
聞けば、大マサをゲットしたのは今回が船釣り初チャレンジの大学生で、その前に釣ったブリを含めて生まれて初めてのフカセ青物体験だったそうだ。
振り返れば一昨年の秋もウチの兄が隣で116cmを釣り、昨年の春もビギナーが隣で102cmを釣っていた。今回を含めて3年連続で、魚拓で言うところの「現認者」になってしまうという、ラッキー・ボーイならぬラッキー・オジサンぶりだが、本人としては、思いは複雑だ。
そして最後の一投でラインが強烈に走るも、またもや手前まで正体を現さないブリの仕業であり、ガックリと肩を落としながらこの日の釣りが終わった。
当日は、「どうしてもビーストマスターで釣りたい。」という思いが邪魔をして前半を棒に振ってしまったが、逆に「もっとこのリールを使いこなしてやろう」という思いが沸いているのも確かだ。懲りないオジサンの春季釣行はまだまだ続く。

■理想の速さ■
春期の大マサ狙いという事で、当然のごとく白石グリを目指した。お世話になったのは第八十八大海丸さん。ここの大型魚狙いではお馴染みの船だから「あとは釣るだけ!」と喜び勇んで現地を目指した。
11時過ぎににアンカーが入り、第一投。流速を計るとヒラマサ狙いではベストに近い潮流が西から差していた。

●100mあたり4分30秒ほど●
喰いの良い年周りであれば「イタダキっ!」と思うところだが、今春はイワシ類をはじめとするベイトフィッシュが多いせいか、はたまた魚そのものの数が少ないのか、思わしくない釣果が続いているから安心できなかった。
■意地の張り過ぎ■
初めの2時間ほどの間、エサがほとんど残る状況が続き、不安は的中していた。だが、アンカー位置を変更後、ほどなくして隣で中マサが上がったのを契機に、ポツンポツンと周囲でアタリが出始めた。そんな中、ボク一人が蚊帳の外だった。
その原因については理解が出来ていた。私以外は全員がイシダイ用リールを使用していたが、私一人が、自分で高回転チューン(と言うか、グリス抜き)を施した、旧型のビーストマスター3000を使用していたからだ。
当初より流速も速まる中、周りのイシダイリール群はフリー回転能力が生きてリールから元ガイド迄の間に糸フケを出しつつラインが出ていたが、これは当日の流速に対して順応している証拠になる。それに対して、ボクのビーストマスターはチューンしたとは言えレベルワインド他の「引きずるモノ」が多く、フリー回転力はどうしても落ちる。その上、自分が持つ電動リールの中では「一番回る機種」ではなかった。故に元ガイド迄の間に糸フケが無く、張りっ放しの状態だった。勿論、この張りが生きる場面も多くあるのだが、当日のやや速い潮流の中ではボクの仕掛には抵抗が掛かって周囲よりも浮いている状態になり、実際エサも盗られずに残る事が多くなっていた。
だが、それでも「何とか出来る。」と、オモリの量や水中ウキの数を増やしたり、更には自動糸送り機能まで駆使して「これで釣ってヤル!」と意地を張ってセッティングの変更を繰り返していた。長らく釣りを続けていると、頭の中の引き出しに色々と詰まっているのとボクの性格が災いして、ついそれを引っ張り出して実行してみたくなる。結果、それが裏目に出る事がタマにあるのだ。
■あっさりと■
午後3時を回ってもボク一人だけアタリすら無く過ごしていた。その状況にシビレを切らして、持ち込んでいた中ではイシダイリールの次に良く回るシーボーグZ500MMに換装した。
そして、周囲では3本バリ仕掛を使用していたのに対して、ボクは2本バリ仕掛を使用していたため、サルカンのすぐ上に2Bのオモリを打って、ウエイトを合わせてみると、リール前の糸フケもちゃんと出るようになった。そうなるとボクにもポツンポツンとアタリが出始めた。

●当日の初曲がり●
しかし、一発目は95cm程のブリ。いつもとは違って最後の5mほどになるまで横走りをせず、てっきり大マサと間違えてしまうというオマケ付きだから、姿を見てからのガックリ度は大きい。続いて「今度は1m!」とは言え、またもやのブリで疲れが溜まる展開だった。

●メーター級とは言え…●
■ビッグ・ワン!■
そうこうしている内に夕マヅメの時間帯に入った。このあたりから南の風が強まって船位がズレ始めた。トモの釣り座では隣の船が下すアンカーロープに当たる状況になったので、船長が船位の微調整を行い、その次の流しで、ボクと右隣りが揃ってアタリを捉え、ダブルヒットとなった。
「が、しかし」である。ボクの方はただ重いだけの引きであったのに、隣の竿はヒン曲がっているではないか!。
途中で完全にヘバったボクの魚は60cm級のマダイで、あっけなく取り込みに至ったが、隣はそう簡単にはいかないようだった。繰り返し執拗に下方向に締め込む様子はデカマサ・クラスに違いなく、うらやましい限りだった。そして無事にゲット。正体はまさしくその通りのサイズだった。

●115cm!●
■どこかで見た展開■
聞けば、大マサをゲットしたのは今回が船釣り初チャレンジの大学生で、その前に釣ったブリを含めて生まれて初めてのフカセ青物体験だったそうだ。
振り返れば一昨年の秋もウチの兄が隣で116cmを釣り、昨年の春もビギナーが隣で102cmを釣っていた。今回を含めて3年連続で、魚拓で言うところの「現認者」になってしまうという、ラッキー・ボーイならぬラッキー・オジサンぶりだが、本人としては、思いは複雑だ。
そして最後の一投でラインが強烈に走るも、またもや手前まで正体を現さないブリの仕業であり、ガックリと肩を落としながらこの日の釣りが終わった。
当日は、「どうしてもビーストマスターで釣りたい。」という思いが邪魔をして前半を棒に振ってしまったが、逆に「もっとこのリールを使いこなしてやろう」という思いが沸いているのも確かだ。懲りないオジサンの春季釣行はまだまだ続く。

●4人分の釣果(これ以外に、マダイ&ブリが各1あり)●