中島ブラザーズ ”弟”の「外で遊ぼう!」

近頃は日本海で、ヒラマサを追ってばかり。よって磯釣りや渓流釣りは休止状態ですが…。

’21年版 完全フカセ・タックル 〜中型電動リール漂流記・その3「ダイワをイジる編 Part 2」

2021-05-08 12:30:00 | 船釣りタックル&仕掛、戦略他
~Part 1から続く

■ABU純正カーボンワッシャー(ドライカーボン仕様)■

 国産リールのドラグが「全くダメ。」と言われていた時代に「効き味が最高」とされていたのが、ABU社(スウェーデン)のリールで、「ambassadorシリーズ」として名を馳せていた。モデルチェンジ回数の少ないヨーロッパ製品とあって補修パーツは豊富にある。その中に正式な品番が「#1116906」の、本来は同社の手巻き中型リールである4600~6500番で装着可能なカーボン・ドラグワッシャーがある。丁度ダイワの500番台の電動リールとラインのレンジが同等なので、「試す価値あり」と思い、ネット通販での入手に至った。

 手元に届いたドラグワッシャーを調べてみると、純正に比べて、外周が0.2mm大きく、内径が2.3mm小さいが、そのまま無加工で入る事が判明した。手触りは、DAIWA純正よりもきめが細かく、サラサラとした肌触りだ。

●左がDAIWA純正、右がABUj純正●

 前回に紹介したCCMチューンのドライカーボンドラグ用のワッシャーと触り心地が似ていたので、まずはグリスは塗らず、ドライカーボン仕様として組み込んでみた。但し、厚みが0.5mmしかなく、DAIWA純正の半分になるため、二枚重ねを3組として装着する事にした。従って計6枚が必要になるが、税込み単価が¥220なので、¥660が3枚必要な純正よりも安価になる。

:インプレッション:
 ノーマルに比べて滑り出しの引っ掛かりは減ったが、やや締め込んだ状態からフルロックまでの曲線が急峻で余裕が少なかった。

■ABU純正カーボン・ドラグワッシャー(グリス塗布仕様)■

 ドライカーボン仕様での、締まり始めてからのフィーリングが良くなかったので、シマノの電動リール用ドラググリスを少なめに塗布し、改善を試みた。

●シマノ純正ドラググリスDG01●

 「何故ダイワではなくシマノのドラググリスなのか?」
 単にドラグ用のグリスと言っても、粘性や成分でフィーリングがかなり変わる。元々シマノのドラグフィールがお気に入りなので、これを試してみる事にしたのだ。

:インプレッション:
 フルドラグにした際の絶対値はやや下がったように思えるが、ドライカーボン仕様の際に気になったピーキーさが減って中間の調整幅が広がったように感じた。


■理想の電動リールを求めて■

 このブログをアップした時点ではダイワ・シーボーグZ500MM(500AT)に搭載するドラグは「ABU用カーボン・ドラグワッシャー+シマノ製ドラググリス塗布仕様」が最善のように思っている。だが、まだまだ試してみたい事はたくさんあるので、何か策を見つけたらこのブログで報告したいと思う。
 因みに、これまでに思いついた策として、「シマノのフィーリングが良いのならそのまま移植すれば…。」と考え、ビーストマスター3000XPのドラグワッシャーを移植し、ドラグプレートも増やして4枚ディスク仕様にした事もあった。しかしこれは「ストップ&ゴー」フィーリングがより酷くなって使い物にならなかった事をお伝えしておく。

 以前に紹介したフリー回転の悪いシマノさんにしても、今回のドラグフィールの悪いダイワさんにしても「素人がこんな苦労をしなくても、すんなり使えるリールの開発&発売」をお願いしたい。
 例えばシマノさんだと、昔の洗ってメンテ時代にあったオイル注入ポートを復活させれば、フリー回転性能に逆効果となる強粘度のグリスをスプールベアリングに封入する必要が無くなるように思える上、日頃のメンテが楽になるし、回転が落ちた際の、オイルの緊急注入も確実かつ簡単になる。また、ダイワさんだと、フィーリングが少しマシな500J(使ったことは無いが500MJも?)から「5枚構成&0.5mm厚カーボン・ドラグワッシャー」を移植すれば何とかなるように思える。と、口で言うのは簡単だが、これらは技術的にクリアするのが難しい事なのだろうか?。
 とは言え、完全フカセ釣りが盛んで、フロロカーボンラインを巻くユーザーが多いのは、福井~兵庫県北部までをホームグラウンドにしている釣り人がほとんどなので、少数派の願いはかなえてくれそうにもない。もし完全フカセに関するリールのテストが必要なら、いつでもボクが請け負ってあげるのに…。
 今のところベストに近い性能を得るには、「無いのなら、イジってみよう 電動リール」が現状だが、グリスを落としてフリー回転性能を上げたシマノ製品と、ドラグワッシャーを換装したダイワ製品とを性能比較すると、「確実に、前者に軍配が上がる」と、お伝えしておく。

❛追伸❜
 シーボーグZ500MM ABUカーボンドラグワッシャー仕様で、メーター前後のブリを3本掛けたところ、3本目には、走りを止めたい場面にも関わらず明らかな「滑り過ぎ」が生じていた。恐らくワッシャーの表面が削れて摩擦抵抗が減ったのが原因だろうと思うが、「耐久性に難あり」との結論を得た。ついては、更に改良を続け、このブログで追記してゆく事にした。


 シマノ製電動リールに関しては2020年11月14日に掲載した「’20年版 完全フカセ・タックル 〜中型電動リール漂流記・その2『シマノをイジる編』」を参照する事。

コメント
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