中島ブラザーズ ”弟”の「外で遊ぼう!」

近頃は日本海で、ヒラマサを追ってばかり。よって磯釣りや渓流釣りは休止状態ですが…。

電動リール漂流記

2016-08-27 12:30:00 | 船釣りタックル&仕掛、戦略他
■ケチのつき始めは昨年から■

 実を言うと、ここ近年の玄達瀬釣行の裏側では、電動リールに振り回されっぱなしの日々を送っていた。今回はその顛末を。

 2013年までの玄達瀬への釣行では、シマノ製電動リールの3000番に8号を240mほど巻いてチャレンジしていたが、それでは歯が立たない巨マサへの対策とそもそもの、巻き糸量の不足から、10号道糸が300m以上巻き込めるリールの導入が迫られていた。そしてそれを受けて2014年の玄達瀬解禁に合わせて導入した電動リールがダイワ製のハイパータナコン600Feだった。このリールはその下の500番の高級機以上のパワーがある上、シンプルな構造であるため、フリー回転性能も抜群で、シーズン中に大活躍してくれた。

●2014年の600Fe●


 次いで2015年シーズンは初回こそ600Feだったのが、2回目以降は巻き上げスピードのアップと巻き糸量の更なる増加を狙って同じダイワ製のレオブリッツ750MTに切り替えた。しかし、このリールは最終釣行あたりから時折、何故か回転性能が悪くなるという症状が出るようになった。但し、不思議なことに「上から水をかける、もしくはシリコンスプレーをスプール・エッジに吹き付けると回復する」という、一時的なモノだった。とは言え、気になる症状だったので、禁漁と共に道糸を抜き、分解して注油等を行ったのだが、この処置で元来の性能に戻っていたため、今期の2016年もコレで行こうと決めていたのだが…。

●2015年のレオブリッツ750MT●


 今年6月に入って、事前点検をしている際のことだった。スプールの巻き糸がない状態でクラッチを切り、指で思いっきりスプールを回してみたところ、何故かたったの2周しか回らないという状態になっていた。分解して組み直しても症状は同じだったので、試しに昨年の最終釣行時と同様にスプールエッジにシリコン潤滑スプレーを吹きかけると通常の状態に戻るのだが、その効果が切れるとまた再発する。どうやらスプールエッジがボディに接触しているようで、メーカーでの修理が必要になる状態だったが、そうなると初回釣行には到底間に合わなかった。
 そこで、急遽購入したのが、シマノ製のビーストマスター6000だった。これは、釣具店で手に取り、フリー回転性能を試した上での判断では「現行の’14シーボーグ750MTよりはフリー回転性能は落ちるが、ドラグやモーター、ギアを始めとするその他の機能は、ビーストマスター6000の圧勝」であり、「フリー回転性能の差は仕掛の調整で埋められる」と判断したためだった。
 しかし、意に反してここからは苦労の連続になった。

●今年のビーストマスター6000●


■トラブル続きの’16シーズン■

 キハダマグロ師御用達の高性能なビーストマスターを手にして、「巨マサゲット」を目論見、意気揚々と玄達瀬へ向かったのは7月6日が最初だった。

 この初回釣行では、アタリを取った数は船内で最多だったものの、深場の大型ヒラマサのアタリが同船者二人にはあったが、ボクには全く無かった。しかし、「シーズン初期でタナが浅め&小マサがメイン」という条件だったため、「運の問題」として、既に起こっていたであろうトラブルを見過ごしていた。

 そして2回目の釣行。この時は他の同船者二人がよく回るリールと言われている、旧型シーボーグ750MTを使用して、96cmと94cmを頭に各自4本+巨マサクラスのバラシが有ったのに対して、ボクの釣果は96cm&小マサで、バラすようなサイズのアタリはゼロだった。この時も「思った以上にフリー回転は悪いが、まだまだ、ボクの仕掛の調整不足が祟ってこの程度の釣果。」と思い込み、問題の本質には気付いていなかった。

 続いて3回目の釣行。この日は一番よく回る「大当たりの新型シーボーグ750MT」を使用していた釣り人が竿頭で、釣果はその人が6、比較的よく回る旧型シーボーグ750MTを使用している釣り人が2だった。対してボクの釣果は中マサ以下を2本という釣果だったが、この日は、前回よりも更にリールが回らないことに気付いていて、途中から強制的に送る“糸送り機能”を使ってようやく得た結果だった。
 そしてこの釣行後に問題の発生を確信したのだった。

 自宅で、次回の釣行準備のため、リールに巻かれた道糸を抜いた際のことだった。全く糸を巻いていない状態でスプールを指で強くはじくと、何と2~3周しか回転しなかったのだ。そして不思議なことに手巻きをしてみると、何かを引きずったような抵抗感があって、そこから手巻きをフル回転させると、「クンッ」と行った手応えと共に今度はスムーズに回り出す。そしてそのスムーズな巻き上げになったところでスプールを指ではじいてみると、フリー回転性能が回復し、しばらくすると症状が再発するという、状態だったのだ。
 ここで慌てて販売店と連絡を取り、緊急扱いで修理を依頼したわけだが、運良く今回の釣行前に手元に戻ってきたため、4回目釣行には間に合った。だが、問題は解決していなかった。オマケに頼みの綱であるハズの「糸送り機能」は全く作動せず、クラッチを切った状態でアクセルレバーを倒していってもモーター音が大きくなるだけで、スプールは無反応だったのだ。
 この状態では、もう完全フカセ用リールとしては用を足さず、実際にアタリは殆ど出なかったので、この日は途中でレンタルリールを使用する羽目になった。以後は回るリールのお陰で以降のアタリが激増したが、時合いは過ぎており、エンディングまでメジロばかりになってしまった。
 帰宅後、ビーストマスターの道糸を抜いてチェックしてみると、手回しの抵抗感こそ減ったものの、フリーで回らない状態は同様だったのだ。


■安心の“よく回るリール”■

 もう、こうなってはよく回るリールを一早く導入する外はなかった。今期ラストの釣行では「リールの憂いをなくし、その分だけ釣りに集中したい。」との思いで、大型電動リールの中では「最もよく回る」との定評が高い、旧型のダイワ・シーボーグ750MTを導入するべく、限られた時間の中で、中古市場をアレコレと探し回った。

●「よく回る」の評価が最も高い、旧型シーボーグ750MT(レンタル品だけど…)●


 そして、やや割高ではあるが、某中古釣具販売サイトの中で適当な物を選び、釣行日の前日にギリギリのタイミングで導入に成功したのだが…。
 商品の到着後、基本チェックを済ませ、「さてさて、下巻きを入れてからフロロ・カーボンの10号を巻いて…。」と作業に入ったのだが、最後の段階でエラー表示が出てしまった。「アレッ?」と思い、やり直すが、何度やってもエラー表示が出るのだ。そのたびに道糸+下巻き糸の計400mの抜き換えを行い、コレを8回、約2時間に渡って繰り返したが、症状は同じだった。
 慌てて販売店に連絡を入れて、すったもんだの挙げ句、返品交渉が成立したのだが、もう翌日の釣りには間に合わず、最終日は初っ端からレンタル品を使う羽目になってしまった。
 船長にお願いして手配してもらった旧型のシーボーグ750MTは、何のストレスもなく回り、一日を通して安心かつ快適だった。元を正せば船長も薦めるこの電動リールを素直に導入していれば今シーズンの展開も大きく違っていたように思うが、ボクの性格は判官贔屓で、「人の集まるところへは寄りつかない」という癖があって、そうはならなかった。しかし結果を見れば一目瞭然で、反省すること頻りだ。


■最後のオチ■

 来期に向けては、完全フカセ向きの新型が発売されない限り、旧型シーボーグ750MTを導入する他に選択肢がないと、個人的には思っている。しかし、旧型である以上、オークションや中古釣具店の在庫の中から探すしか方法はない。と言うことは「程度の良い物は早めに手に入れておかなければ、どんどん品薄になってしまう」という市場の原理にさらされる。そこで、来期まで使う予定はないものの、オークション市場をチェックしてみることにした。すると、「有った有った!」旧型シーボーグ750MTの“未使用品”が…。
 その“未使用品”は、相場よりはやや高めだったが、“未使用品”だから強気の入札を行ったために、ライバル達に打ち勝って何とか落札に成功。それが手元に届き、ようやく安堵できたと思ったのだが…。またもや問題発生!。到着後に状態をチェックをしてみると、喜びも束の間だった。現実は「使用時間=7時間、巻き上げ距離=2km」の、恐らく“1回程度の使用品”だったのだ。委託販売だったらしく、確信犯ではないように思えたが、説明と商品状態が違うため、抗議するのはボクの、当然の権利だった。その結果、同程度の使用品相当の価格へと値引きになった次第だ。某中古釣具のネット販売品よりも安くは買えたが、コレを喜んでイイのやらワルいのやら…。
 手に入れた旧型シーボーグ750MTは、これから整備し、来年に向けて保管しておくことになる。しかし、これまでずっと災難続きで運のないボクのことだから、釣行前にフタを開けてみると、何かが起こっているのかも知れない。そんなことになる前に、どこかに電動リール神社というのがあるのなら、お祓いしてもらうべきかも知れない。


 というのが、ボクに起こった電動リール騒動の顛末だが、レオブリッツ750MTにしてもビーストマスター6000にしても、本来は高性能なリールであり、コレを快適に使用し、釣果を得ている人が殆どだ。上記は日頃の行いの悪いボクに降りかかった災難だということで、皆さんに笑ってもらえれば結構な話なのだ。
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