■大型ヒラマサを追って■
白石グリ周辺で狙う、春のヒラマサは完全にシーズンインした模様だが、各釣り船店のホームページで確認する限り、初期に80cm台後半が上がっていたものの、90cm台の登場はほとんど希で、更に上のメーターオーバー・クラスとなると全く見かけず、去年とは事情が違うようだ。
かく言うボクは初期に参加できず、出遅れてしまったが、それでもとりあえずは前回の釣行で80cmジャストを釣ってホッとしたところだ。今回は更に上のクラスを狙ってのチャレンジだが、はたして去年釣った96cmは言うに及ばず、自己記録の103cmを超えることは出来るのだろうか…。
■実釣スタート■
白石グリで、アンカーを降ろして釣ることのできるスタート時間は11時ジャストだ。その時刻までは、周囲には前回のブンブン丸を始めとする、有力船が境界線で並び、時間待ちになる。
GPSの時計表示が11時を示したのを合図に一斉にスタートし、各船が目星を付けたポイントを目指す。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1e/9f/b1e27d7ab88e3cfa1c405f6ce3a86f8d.jpg)
我が日本海丸は代車ならぬ”代船”での出漁だったが、この船が速かった。周囲を引き離して先頭を走り、運良く好位置を確保することに成功した。
タックルは、道糸7号、ハリス8号であり、春のやや引きの弱いメーター前後を獲ることに照準を合わせたモノだ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4e/2c/ea9ce8c7ae31d495af1d21d24281b79a.jpg)
潮流はやや速いものの、西から来る本潮であり、期待が持てそうな状況だった。
一流し、そしてまた一流しと、流してゆくが、何かがおかしい。普通であれば、マキエサが効き始めると同時にエサ盗りの登場でサシエサが残らなくなるのだが、この日は送り出し量を増やしたり、仕掛けにガン玉を打って強制的に沈めるなどの、通常のタナとり法では全くエサが盗られないのだ。
こういった場合は2枚潮になっていることが多いのだが、その傾向はない。かれこれ一時間以上が経過しても埒があかずで頭を抱える中、フカセ釣りでは大オモリの部類に入る2号のオモリを入れて、足下の水深分を送り出した後に、リールのメカニカルブレーキを絞ってゆっくりと流し込んでゆく方法で流すことにした。
そして、この作戦が当たったのか、ようやくアタリを捉えることに成功した。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7e/1b/93ff21c88207075e918bfa4c4a430312.jpg)
しかし、引き味に大した抵抗感はない。
巻き上げ途中から予想がついていたが、案の定のハマチの登場だった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/35/47/20ef6fa719ebec40a14dd53affc53e8d.jpg)
普段であれば、このサイズなら”あまい嬉しくない”連発を予想するのだが、続く魚は無く、再び沈黙の時間が始まった。
■カゴフカセ■
どうやら、水温の低下と共に潮流がやや速くなっていたために、魚の活性が落ちてしまっているようだ。したがって普段ならエサを発見すると飛びつくハズなのに、この日は「目の前に流れてきたエサをくわえるだけ」のようだ。
このようなパターンは磯のグレ釣りでは何度も経験している。グレの場合、条件が整って活性が高い場合は、目の上方から落ちてくるマキエサを食うために他の仲間と競って上下運動を繰り返すが、水温低下のような低活性時には方向には単独で海底付近をユラユラと漂うかのようにゆっくりと泳ぎ、底に落ちたエサ、もしくは目の前に落ちてきたエサのみをついばんでは吐き出すような動きをする。勝手な予測かも知れないが、「当日のヒラマサもそれと同様かも知れない」と、捉えていた。
そうこうしているうちに、船首側で竿を出して助太刀してくれていた船長から、「サルカン部にカゴを着けてみたら?」とのアドバイスが入る。上述した状況ならば、この仕掛けが「目の前に流れてきたエサしか食わない魚」にはピッタリだと思い、試してみることにした。
初めの内は、オモリを着けずに流し、足下の水深分の糸が出たところで一旦マキエサを振り出し、1.5倍のところで回収してマキエサの出具合とサシエサの残り具合を確認する。すると両方共に残っていたので、2倍、2.5倍と徐々に流す距離を延ばし、降り出す回数も増やしてみた。
色々と試している内に、1号のオモリが加わっていたが、その仕掛けが180m付近まで流れるとエサが盗られるようになった。そこで、中間でのマキエサの振り出しは止めて、140mで1回目のマキエサの振り出しを行い、160mで2回目、そこからはリールのメカニカルブレーキを絞ってゆっくりと流すパターンを試みてみることにした。「根拠があるような、無いような」という、ボク好みではない流し方だが致し方ない。すると、このパターンで久しぶりの大アタリが出た。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7b/64/91aa8566e8d3962d5bb1e7b6114c5f66.jpg)
道糸が伸びてくれる分だけ余裕があるので、ガンガンと巻き取ってゆくが、そんなに強い締め込みがないため、当初は大ハマチかメジロクラスのブリ(つまりは若魚ってこと)だと思っていた。しかし、足下に来てようやく強い締め込みが始まったので、ヒラマサだと確認する。そして、相手は意外に大きかった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/71/14/5a6d368ef6d22454a9f8c7226e3307ee.jpg)
残念ながら80cm強のサイズであり、前回と変わらない大きさだが、当日の展開を考えると貴重な1匹であることには違いない。
■続かぬアタリ■
「パターンが解ったし、続くかも?」と思い、以降も気合いを入れて流し続けたが、今度はサシエサばかりが盗られるような展開に変わっていった。
ずっと朝からお隣同士の、前回の釣行でお世話になったブンブン丸さんでも同様で、1時間に1回程度の希なタイミングであちらかこちらにアタリが出る程度であり、その釣果は普通でハマチ、良くてヒラマサというパターンで時間だけが過ぎてゆく。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/45/ea/19dbcb38a1d75e9e4258f69bf6756b2a.jpg)
カゴを着けるとサシエサが盗られるし、希にアタってもハマチ程度のため、通常の流しに戻してみる。しかし、今度は完全にエサが残る状態となった。そこでオモリを入れて仕掛けが深く入るようにしてゆき、それが1号になって、ようやくそれらしい大アタリが出るに至った。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/14/f0/48abdc4d1058ce10b5fcafb6a77b7e0d.jpg)
「ヒラマサではないような気がする…。」思いつつ、やり取りを開始するが、陽の高い内に釣ったヒラマサよりも強い引きに感じていた。しかし、正体は大したことのないサイズのメジロだった。
水温が低下した際、より低水温に強いのがブリ類なので、ヒラマサよりもメジロやブリの方が引く力が強いことがあるが、この日の引き具合は「その通り」だった。そして、逆にこの活性差が水温が下がって、ヒラマサが食い渋った証拠と言えそうな気がする。
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その後は日没まで粘ってみたが、ハマチ以外に掛かる魚は無く、かろうじて灯っていたロウソクの火が消えゆくような展開で、この日の釣りが終わった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1b/88/d0d161f71edcfb6811a450c3006c5867.jpg)
■超大型はいずこへ■
釣行当日は、完全な食い渋りであり、他船でも1人1本程度の釣果しかなかったようだ。(ボクが釣行すると、こんな日ばかりだが…。)
4月初旬の釣れ始め以来、日ムラを伴いながらも釣れ続けていた白石グリ周辺のヒラマサだが、今年は90cm未満クラスしか回遊していない気配が濃厚だ。今月はあと2回、釣り船店に予約を入れているが、サイズダウンし、釣れ出しが遅い別回遊のヒラマサを冠島周辺で狙う船も増えているから、望みは薄いような気がする。果たして逆転勝利はあるのだろうか…。
白石グリ周辺で狙う、春のヒラマサは完全にシーズンインした模様だが、各釣り船店のホームページで確認する限り、初期に80cm台後半が上がっていたものの、90cm台の登場はほとんど希で、更に上のメーターオーバー・クラスとなると全く見かけず、去年とは事情が違うようだ。
かく言うボクは初期に参加できず、出遅れてしまったが、それでもとりあえずは前回の釣行で80cmジャストを釣ってホッとしたところだ。今回は更に上のクラスを狙ってのチャレンジだが、はたして去年釣った96cmは言うに及ばず、自己記録の103cmを超えることは出来るのだろうか…。
■実釣スタート■
白石グリで、アンカーを降ろして釣ることのできるスタート時間は11時ジャストだ。その時刻までは、周囲には前回のブンブン丸を始めとする、有力船が境界線で並び、時間待ちになる。
GPSの時計表示が11時を示したのを合図に一斉にスタートし、各船が目星を付けたポイントを目指す。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1e/9f/b1e27d7ab88e3cfa1c405f6ce3a86f8d.jpg)
●全船がフルスロットル!●
我が日本海丸は代車ならぬ”代船”での出漁だったが、この船が速かった。周囲を引き離して先頭を走り、運良く好位置を確保することに成功した。
タックルは、道糸7号、ハリス8号であり、春のやや引きの弱いメーター前後を獲ることに照準を合わせたモノだ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4e/2c/ea9ce8c7ae31d495af1d21d24281b79a.jpg)
●準備は万端●
潮流はやや速いものの、西から来る本潮であり、期待が持てそうな状況だった。
一流し、そしてまた一流しと、流してゆくが、何かがおかしい。普通であれば、マキエサが効き始めると同時にエサ盗りの登場でサシエサが残らなくなるのだが、この日は送り出し量を増やしたり、仕掛けにガン玉を打って強制的に沈めるなどの、通常のタナとり法では全くエサが盗られないのだ。
こういった場合は2枚潮になっていることが多いのだが、その傾向はない。かれこれ一時間以上が経過しても埒があかずで頭を抱える中、フカセ釣りでは大オモリの部類に入る2号のオモリを入れて、足下の水深分を送り出した後に、リールのメカニカルブレーキを絞ってゆっくりと流し込んでゆく方法で流すことにした。
そして、この作戦が当たったのか、ようやくアタリを捉えることに成功した。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7e/1b/93ff21c88207075e918bfa4c4a430312.jpg)
●ようやく曲がる竿●
しかし、引き味に大した抵抗感はない。
巻き上げ途中から予想がついていたが、案の定のハマチの登場だった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/35/47/20ef6fa719ebec40a14dd53affc53e8d.jpg)
●ハマチ…●
普段であれば、このサイズなら”あまい嬉しくない”連発を予想するのだが、続く魚は無く、再び沈黙の時間が始まった。
■カゴフカセ■
どうやら、水温の低下と共に潮流がやや速くなっていたために、魚の活性が落ちてしまっているようだ。したがって普段ならエサを発見すると飛びつくハズなのに、この日は「目の前に流れてきたエサをくわえるだけ」のようだ。
このようなパターンは磯のグレ釣りでは何度も経験している。グレの場合、条件が整って活性が高い場合は、目の上方から落ちてくるマキエサを食うために他の仲間と競って上下運動を繰り返すが、水温低下のような低活性時には方向には単独で海底付近をユラユラと漂うかのようにゆっくりと泳ぎ、底に落ちたエサ、もしくは目の前に落ちてきたエサのみをついばんでは吐き出すような動きをする。勝手な予測かも知れないが、「当日のヒラマサもそれと同様かも知れない」と、捉えていた。
そうこうしているうちに、船首側で竿を出して助太刀してくれていた船長から、「サルカン部にカゴを着けてみたら?」とのアドバイスが入る。上述した状況ならば、この仕掛けが「目の前に流れてきたエサしか食わない魚」にはピッタリだと思い、試してみることにした。
初めの内は、オモリを着けずに流し、足下の水深分の糸が出たところで一旦マキエサを振り出し、1.5倍のところで回収してマキエサの出具合とサシエサの残り具合を確認する。すると両方共に残っていたので、2倍、2.5倍と徐々に流す距離を延ばし、降り出す回数も増やしてみた。
色々と試している内に、1号のオモリが加わっていたが、その仕掛けが180m付近まで流れるとエサが盗られるようになった。そこで、中間でのマキエサの振り出しは止めて、140mで1回目のマキエサの振り出しを行い、160mで2回目、そこからはリールのメカニカルブレーキを絞ってゆっくりと流すパターンを試みてみることにした。「根拠があるような、無いような」という、ボク好みではない流し方だが致し方ない。すると、このパターンで久しぶりの大アタリが出た。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7b/64/91aa8566e8d3962d5bb1e7b6114c5f66.jpg)
●本気で曲がってくれた竿●
道糸が伸びてくれる分だけ余裕があるので、ガンガンと巻き取ってゆくが、そんなに強い締め込みがないため、当初は大ハマチかメジロクラスのブリ(つまりは若魚ってこと)だと思っていた。しかし、足下に来てようやく強い締め込みが始まったので、ヒラマサだと確認する。そして、相手は意外に大きかった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/71/14/5a6d368ef6d22454a9f8c7226e3307ee.jpg)
●またもや80cm…●
残念ながら80cm強のサイズであり、前回と変わらない大きさだが、当日の展開を考えると貴重な1匹であることには違いない。
■続かぬアタリ■
「パターンが解ったし、続くかも?」と思い、以降も気合いを入れて流し続けたが、今度はサシエサばかりが盗られるような展開に変わっていった。
ずっと朝からお隣同士の、前回の釣行でお世話になったブンブン丸さんでも同様で、1時間に1回程度の希なタイミングであちらかこちらにアタリが出る程度であり、その釣果は普通でハマチ、良くてヒラマサというパターンで時間だけが過ぎてゆく。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/45/ea/19dbcb38a1d75e9e4258f69bf6756b2a.jpg)
●隣のブンブン丸●
カゴを着けるとサシエサが盗られるし、希にアタってもハマチ程度のため、通常の流しに戻してみる。しかし、今度は完全にエサが残る状態となった。そこでオモリを入れて仕掛けが深く入るようにしてゆき、それが1号になって、ようやくそれらしい大アタリが出るに至った。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/14/f0/48abdc4d1058ce10b5fcafb6a77b7e0d.jpg)
●久しぶりに大きく曲がる竿●
「ヒラマサではないような気がする…。」思いつつ、やり取りを開始するが、陽の高い内に釣ったヒラマサよりも強い引きに感じていた。しかし、正体は大したことのないサイズのメジロだった。
水温が低下した際、より低水温に強いのがブリ類なので、ヒラマサよりもメジロやブリの方が引く力が強いことがあるが、この日の引き具合は「その通り」だった。そして、逆にこの活性差が水温が下がって、ヒラマサが食い渋った証拠と言えそうな気がする。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/49/75/594139308d37832669290003c34ff562.jpg)
●しっぽを右にするのが、ボクが釣ったメジロ(65cm)●
その後は日没まで粘ってみたが、ハマチ以外に掛かる魚は無く、かろうじて灯っていたロウソクの火が消えゆくような展開で、この日の釣りが終わった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1b/88/d0d161f71edcfb6811a450c3006c5867.jpg)
●不満の残る釣果●
■超大型はいずこへ■
釣行当日は、完全な食い渋りであり、他船でも1人1本程度の釣果しかなかったようだ。(ボクが釣行すると、こんな日ばかりだが…。)
4月初旬の釣れ始め以来、日ムラを伴いながらも釣れ続けていた白石グリ周辺のヒラマサだが、今年は90cm未満クラスしか回遊していない気配が濃厚だ。今月はあと2回、釣り船店に予約を入れているが、サイズダウンし、釣れ出しが遅い別回遊のヒラマサを冠島周辺で狙う船も増えているから、望みは薄いような気がする。果たして逆転勝利はあるのだろうか…。
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