団塊オヤジの短編小説goo

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都月満夫の短編小説集2

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都月満夫の短編小説集

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「おとうさんのただいま」【児童】
「七夕・隣の客」(第一部)
「七夕・隣の客」(第二部)
「桜の花が散った夜」

「月の水は不老不死?」について考える

2011-05-19 10:56:50 | 雑学・豆知識・うんちく・小ネタ

Photo_2 変若水(おちみず、をちみづ)と言う言葉があります。飲めば若返るといわれた水です。月の不死信仰に関わる霊薬の一つといわれています。人間の形態説明の一部としても形容される言葉です。

「月夜見の持てる変若水(をちみず)」

つく‐よみ【月夜見/月読み】

《月齢を数える意から》1 月の神。つきよみ。

大辞泉

ツクヨミ(ツキヨミ)は、日本神話の神である。

『記紀』においては、伊弉諾尊(伊邪那伎命・いざなぎ)によって生み出されたとされる。月を神格化した、夜を統べる神であると考えられている。天照大神(天照大御神・あまてらす)の弟神にあたり、素戔嗚尊(建速須佐之男命・たてはやすさのを)の兄神にあたる。

供若水(わかみずをそなう): 若水とは生気(吉方)の方の井戸よりくんだ水のこと。これを飲めば一年中の邪気を祓うという民間信仰があった。

そして、ある種の水を若返りの水として神聖視する信仰は、万葉集においては「変若水」や若返りを詠んだ歌に散見されており、単純な文学的表現とは考えにくいので、これらの歌表現の背景に「若水」信仰が存在したのではないかと考えられているようです。

Photo_4 日本神話における「月神(がつじん)」、「月夜見(つくよみ)」も変若水の信仰に関わりを持っており、『萬葉集』の中で「月夜見」は、若返りの霊水「をち水」を持つ者として登場します。

13の歌には、「天橋() 長雲鴨 高山() 高雲鴨 月夜見乃 持有越水 伊取來而 公奉而 越得之()物」

天橋も 長くもがも 高山も 高くもがも 月夜見の 持てるをち水 い取り来て 君に奉りてをち得てしかも(3245

>天に上がる梯子も もっと長かったら良いのに。 あの高い山も一層高かったらなぁ。 そうすればそこに上り、月の神が持っている若変水(をちみず)を この手に取ってきて、君に奉り、若返りしてもらいたいのに・・・

反歌「天有哉月日如 吾思有 君之日異 老落惜文」

天なるや 日月のごとく 我が思へる 君が日に異に 老ゆらく惜しも(3246

>天にある 月日のように 思える君 日過ぎ行きて 老い行くは ああ惜しや 

という歌が見られ、年老いていく人を嘆いて、どうにかして天にいる「月夜見」が持つという「をち水」を取り、あなたに奉りたいと若返りの願望を詠んでいます。

万葉集中に「をち水」を詠んだ歌は幾つか見られ、いずれの歌にも年老いた者を若返らせる「をち水」を求める切実な心が詠み込まれているのです。

「アカリヤザガマの若水と死水」

「月と若返りの水」の結びつきは、ロシアの東洋学者ニコライ・アレクサンドロヴィッチ・ネフスキーが著した『月と不死』(東洋文庫)に採集された、沖縄の民族伝承にも語られています。

むかしはむかし、それは大昔の事でありました。この美しい宮古()に始めて人間が住むようになったときのことだそうです。

 美しい心の持ち主であられた、お月様とお天道様は、人間をいつまでも変わらぬ美しさを保ち長寿の命を授けてあげようと、アカリヤザガマを節祭の夜にお呼びになられました。

 お月様とお天道様はアカリヤザガマに2つの桶を渡し、こうおっしゃいました。

「この桶の1つには変若水(シジミズ)、もう一方の桶には死水(シニミズ)が入っています。この変若水を人間に浴びせて世が幾度変わっても生まれ替わるように長命を持たせなさい。そして蛇には肝心(きもごころ)がないので死水を浴びせなさい」

 こうしてアカリヤザガマは重たい桶を2つ持って節祭の夜に島へ使者として旅立ちました。

 アカリヤザガマは天から長い旅をして降りてきました。重たい桶を担ぎっぱなしだったので、とても疲れてしまい草むらに臥せて体を休めようと、担いできた桶を傍に置き、道端で小便をしていたところ、その隙に何処からともなく一匹の大蛇が現れました。

 その大蛇は人間に浴びせるはずの変若水をジャブジャブ浴びてしまいました。アカリヤザガマは驚いて「いやはや、これはなんとしよう。まさか蛇の浴び残しを人間に浴びせるわけにもいかないし。・・・こうなったら、仕方が無いから死水の方を人間に浴びせよう」と泣き泣き死水を人間に浴びせてしまいました。

 アカリヤザガマは気が重かったのですが、そのまま天まで昇り、ことの次第をお月様とお天道様に報告しました。

 お月様とお天道様はたいそうお怒りになられ「長命や美しさを守ろうと思っていましたが、アカリヤザガマ!お前のために心づくしが台無しになってしまいました。お前の人間に対する罪は償いきれるものではない。人間のある限り、そして宮古(島)が青々としている限り、その桶を担いで永久に立っていなさい!」

 こうして今でもなお、お月様の中に桶を担いで罪の償いをしているアカリヤザガマが見えるのだそうです。

Photo_3 それ以来、蛇は脱皮して生まれかわる不死の体を得た一方、人間は短命のうちに死ななければならない運命を背負ったということです。

月と太陽の慈悲がかえって人の死という悲劇の誕生となったが、神は人を哀れみ、少しでも若返りできるよう、その時から毎年、節祭の祭日に「若水」を送ることとなった。これが「若水」の行事の起こりであるとされています。

節祭(スツウプナカ)520日ころの「壬辰(みずのえたつ)」と「癸巳(みずのとみ)」の2日間にわたって行われる。豊年の感謝と豊穣を祈願する伝統祭祀である。祭場(シュニ)では、魚料理や神酒を供えて豊年を祈願する。古くから神々しい厳粛な祭りとして受け継がれてきた。

「月夜見の持てる変若水(をちみず)」、あなたも欲しいですか?

永遠に生き続ける勇気、あなたにありますか?

※「竹取物語」にも不死の薬が書かれています。下記を参照ください。

「かぐや姫」とは何かを考える

Photo

したっけ。

コメント (10)
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倉内佐知子

「涅槃歌 朗読する島 今、野生の心臓に 他16篇(22世紀アート) 倉内 佐知子 22世紀アート」

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