年寄りの漬物歴史散歩

 東京つけもの史 政治経済に翻弄される
漬物という食品につながるエピソ-ド

サッカリン 昭和18年

2006年10月28日 | 趣味としての漬物
昭和18年3月11日朝日新聞
最近砂糖の不足を補うためサッカリンを煮物に使っている家庭も少なくない。サッカリンは果たして栄養的に見て薦められる物かどうか。
理化学研究所xx氏談
元来サッカリンは糖尿病の人や肥満しすぎた人などが口にするために用いるもので普通の人は砂糖をとると炭酸ガスと水に分解して熱量を発生し活動力の源泉となるがサッカリンは分解しないからその作用は起こらない。
 家庭では煮物する場合は全然甘味がないと女子供などは食欲が進まないし、ことに都会人は塩味だけではなかなか食べられないから全然砂糖がないときは栄養にはならないが味覚を刺激するくらいの効用はあろう。
またサッカリンは防腐作用にもなるか、欠点はサッカリンを使った煮物などは食べた後苦味があることで少しくらい使ったのでは解らないか相当使うと苦味があるのでサッカリンを使ったことが解る。
警視庁衛生課xx技師談
サッカリンは販売に供する飲食物に使うことは禁止しているが家庭で自家用に使うには禁止していない。
 しかし、販売用の飲食物に使うのを禁止している位だから栄養的に言って決して良いとは言えない。砂糖が全然ないときはともかくとして家庭ではなるべく使わないほうが良い。

今、サッカリンの危険性の論議は
 発ガン性(膀胱癌)、発ガン補助、胎児に強い毒性、網膜に奇形、アレルギー(光過敏症)といわれています。戦前と同じ物質なのに随分違っています。日本では100年以上の人体実験済で特に戦争末期から戦後の混乱期に多量サッカリンを摂取していて、いわゆる団塊の世代人で親からのサッカリンの影響を受けていたという話はまだ聞いていません。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする