年寄りの漬物歴史散歩

 東京つけもの史 政治経済に翻弄される
漬物という食品につながるエピソ-ド

2021.6 直木賞の本を読む 

2021年08月31日 | 宅老のグチ
星落ちて、なお   澤田 瞳子著
 蕨の図書館で河鍋暁斎の研究誌を読んでいた時はこの本の存在を知らなかった。今の自分の関心は瓜生政治(梅亭金駕著)暁斎画伝の事で暁斎の娘、明治元年頃生まれた人の活躍の本だった。


2009年8月の終わり頃初めて蕨の河鍋暁斎美術館を訪問した。当時の目的は暁斎の七福神の絵の毘沙門天の剣の描き方を調べていた。学芸員はそんな質問をするとは思っていないようだった。当時はまだ今のように有名な画家でなく、閑散としていた。
  鹿島清兵衛と 鹿嶋 ゑつ (新橋芸者ポン太)夫妻の話を絡めて河鍋暁斎死後の家の保持ということの奮闘をを小説にした本だった。鹿島家は暁斎の絵画を購入で支援していた。
 新川物語という江戸時代に栄えた酒問屋街・新川界隈400年の今昔を、酒類担当記者歴50年の著者が、長年の取材や貴重な資料をもとにまとめた業界盛衰記を読んでいた。江戸時代下り酒の荷下ろしの場が新川界隈だった。そこには新川神社というものがあって、江戸時代の海運網を整備した河村瑞賢の屋敷跡と言われた。瑞賢は福神漬命名伝説の一つでもある。
 新川の酒問屋の婿養子が清兵衛だった。新橋の芸者ポン太と馴染みとなり、大店の主人の地位を捨て、生きていった。多分世間に対する意地だろう。

 直木賞・芥川賞は築地の場外市場の隣接の料亭選考が行われる。選考日夕方は速報の記者で周囲は混む。


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