透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

朝日村の道祖神

2011-12-22 | B 石神・石仏



■ 道祖神。村に悪霊や疫病などが入ってこないようにしてくれる神様という意味で塞の神(塞の訓読みはふさぐ)とも言います。道祖神と正月の伝統行事の三九郎(どんど焼き)との関係についてはいつかきちんと調べてみたいと思いますが、三九郎のことを塞の神と呼ぶところもあるようです。道祖神は子孫繁栄、五穀豊穣という馴染みの願い事をかなえてくれる神様ともされてきました。

今回は数稿前に載せた朝日村針尾の火の見櫓の隣に祀られている道祖神です。正面から写真を撮ったために、彫りがはっきりしませんがお互い相手の肩を抱き、別の手で握手をしている抱肩握手像です。朝日村に最も多いタイプだと聞きます。整った形の石(高さ80cm位)に真円を納め、その中に双体像を彫っています。

裏面の刻字は右側が弘化二巳九月日 左側が幸神原村中 と読めます。調べると弘化二年は西暦1845年です。江戸末期に建立された道祖神です。

村びとの暮らしを見守り続けてきたという点では火の見櫓と同じです。火の見櫓は解体・撤去されつつあり、数が減っていますが、道祖神はそんなことはありません。道路拡幅などの事情で別の場所に移されることもありますが、大切にされています。 ♪なんてたってアイドル・・・ いや、なんてたって神様ですから。