透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

山形村の道祖神

2011-12-20 | B 石神・石仏



 東筑摩郡山形村には約40体の道祖神がある。かつて高遠藩の飛び地だったこの村に高遠の石工が残したものだという。ちなみに同じ事情で隣の朝日村にも約30体の道祖神がある。

山形村上竹田の建部神社のすぐ近くに立っている双体道祖神。昨日偶々この前を通りかかったので写真を撮った。高さ約1メートル、細長い石にバランスよく彫られている。いつ建てられたのかは確認できなかった。手元にある資料(*1)にも記載されていない。

男の神様が女の神様の肩を両腕でぐっと引きよせている。女の神様は衣の裾を広げているように見える。両神様の恋情を強く感じさせる。観察していて気になった像の下の模様は蓮の花だと資料にある。それで仏教系だと分かるそうだ。仏教系の道祖神の場合、右側、つまり向かって左側に男の神様が立つという。

なるほど、下の道祖神(安曇野市堀金)とは逆だ。




*1 「長野県山形村 双体どうそじん」 平成3年3月 山形村役場発行