■ 2008年の秋、上野でフェルメール展が開催されました。 そして今、ふたたびフェルメール展(フェルメールからのラブレター展)がBunkamura ザ・ミュージアムで開催されています(来年の3月14日まで)。
「手紙を書く婦人と召使い」
2008年の展覧会で買い求めた絵はがき
フェルメールが残した作品は30数点。真贋不明な作品があるために作品数が定まりません。今回は「手紙を書く婦人」、「手紙を読む青衣の女」、「手紙を書く婦人と召使い」の3点が来ています。
3点とも透明な空気感に満ちた室内に柔らかな光が左の窓から入ってきています。左からの光による演出というのがフェルメールの作品の特徴で、右側からの光を人物にあてた作品は「赤い帽子の娘」、「レースを編む女」くらいです。「眠る女」という作品はどちらからの光なのか私にはよく分かりません。上の絵は静かな室内でふたりが言葉を交わしているように見えます。「手紙を読む青衣の女」も手紙を音読しているように見えます。
今朝(25日)の日曜美術館でフェルメールの「真珠の耳飾りの少女」が紹介されました。あのターバンの青はウルトラマリンブルーと呼ばれ、ラピス・ラズリというアフガニスタン原産の石の粉末に亜麻仁油を加えてつくるとのことです。この青が「手紙を読む青衣の女」にも使われているのでしょう。
完璧な画面構成、巧みな陰影による立体的な表現もフェルメールの絵の魅力だと私は思います。
上野の国立西洋美術館で開催中の「ゴヤ展」、そして竹橋の東京国立近代美術館で開催中の「ヴァレリオ・オルジャティ展」(スイスの建築家)とセットで日帰り東京してもいいかなと思います。まだ他にも観たい展覧会が開催されているかもしれません。