透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

100冊に漱石の「猫」は入るだろう

2014-12-03 | D 新聞を読んで


朝日新聞2014年5月17日付朝刊

 前稿にも書いたが、自室の書棚の本を100冊まで減らしたいと思っている。100冊の中には漱石の小説も残るだろう・・・。

朝日新聞が今年の4月に実施した「漱石の小説で好きなキャラクター」を問うアンケートの結果が新聞に掲載された(写真)。

読んだことのある小説のトップ3は「坊っちゃん」と「吾輩は猫である」と「こころ」で、好きなキャラクターは「坊っちゃん」のおれと「吾輩は猫である」の猫が他を大きく引き離してトップ2だった。次が「坊っちゃん」の山嵐だったというのは意外な気もするし、頷ける結果のような気もする。



漱石の作品をあえてひとつだけ残すとすればやはり「猫」になるだろうか。

名前のない猫の飼い主、苦紗弥先生のモデルは漱石自身。そして猫は苦紗弥先生、すなわち漱石を客体化して観察するもうひとりの漱石。ふたつの視点を設定したところが漱石のスゴイところだ。

この小説、もう1回は再読したい。


 


どんな本が100冊に残るか

2014-12-03 | A 読書日記



 自室の書棚に並ぶ本を大量に処分し、残す本を500冊、いや100冊にしたいと思っている。終活の一環と言えなくもない。

100冊にどんな本が残るのか自分でも分からないが、理系本より文系本、自然科学や技術に関する本より、小説、それも長編小説の方が多く残るような気がする。

残った100冊をみて、そうか、自分はこういう人間だったのか・・・、と気がつくのではないか。自分探しの答えが100冊の本にあるような気がする。

志賀直哉の『暗夜行路』新潮文庫。手元にあるこの本の奥付に平成六年九月五日十二刷とある。ちょうど20年前に読んだ本だ。陰鬱な内容ではなかったか。今のところ再読する予定はない。ならば処分すればいい、とはならないから不思議だ。100冊に残る本かもしれない・・・。

川上弘美の小説やエッセイは全てYさんにあげる(差し上げると表現すべきか)ことにした。小川洋子の小説やエッセイは既にHさんにあげてしまったので手元には数冊しか残っていない。

来年は減冊のペースアップをしたい・・・。