■ 塩尻市内にある平出遺跡の高床式の倉。柱に付いている刀のつばのようなものは何?
「ネズミ返し」です。地面からネズミが柱を上っていってもこのオーバーハングを越えることはできません。落っこちちゃいます。
では、下の送電線の鉄塔に付けられている棚状のものは何?
正式な名称は知りませんが機能的には「ヒト返し」です。周囲を高いフェンスで囲う替わりに柱脚に「ヒト返し」を付けています。地面からヒトが柱脚を上っていってもこのオーバーハングを越えることはできません。体を鍛えていれば越えることができるかもしれませんが・・・。
山形村にて 100708
ネズミやヒトが上るのを阻止する理屈というか原理は同じです。従って形も共通しています。やはりデザインには必然的な理由がある、私はそう考えています。それを説明できないデザインはデザインに非ず、は言い過ぎかな・・・。
注)ネズミとヒト 共に単なる動物として移動条件を考えているためにカタカナ表記にしました。オーバーハングしているところでは重力に抗して移動することに限界がある、ということが共通しています。
2010.10.20