透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

正月の伝統行事 御柱 その2

2017-01-13 | A あれこれ

■ 正月の伝統行事、御柱。松本市波田(旧波田町)で行われる3ヶ所のうち2ヶ所の御柱を見てきました。


松本市波田中町 撮影日170112







松本市波田下町 撮影日170112



高さが10メートルを優に超える丸太柱に横向きに付けた割竹にカラフルな紙垂やヤナギ(柳)を飾り、あちこちに巾着を吊るしてあります。

歳神様はこの御柱を依り代に降りてくるのですが、このことは良い神様だけでなく、厄病神や貧乏神などの厄神、悪い神様も同じだといいます。それで良い神様だけが降りてくるように、このような綺麗な飾りの御柱を建てるのだという説を友人の論考で読みました。厄神はこのような綺麗なものを好まないそうで(過去ログ)。

それにしても綺麗です。御柱は色彩の乏しい冬景色によく映えます。遠くからもよく見える御柱は正月限定のランドマークです。


 


正月の伝統行事 御柱

2017-01-12 | A あれこれ




塩尻市片丘 撮影日160111

 御柱(オンバシラ)と聞くと諏訪大社の御柱を思い浮かべる人が多いだろう。正月になると、同じ呼称の行事が松本平の各地で行われる。色鮮やかな飾りのついた柱が立つ。この伝統行事も御柱と呼ばれている。この御柱については既に何回か書いた(過去ログ1過去ログ2)。

これは歳神様のためのランドマーク。歳神様はこのハデハデでよく目立つ御柱を依り代にして降りてくる。色紙の飾り(ヤナギ(柳)や紙垂)をつけた割竹を丸太柱に取り付けてあるが、これは歳神様が天から降りてくる梯子だという解釈があるのだとか(16年12月18日付市民タイムス「ふるさと歴史 新発見」/浜野安則さん)。これが歳神降臨のための梯子だという説は最近まで知らなかった。

三九郎と御柱の関係は分かった。では、御柱のすぐ近くに祀られている道祖神(右側の石神)とこの御柱とはどのような関係にあるのだろう。道祖神に歳神様が宿る?? 違うか・・・。 浜野さんに訊いてみよう。



塩尻市片丘 撮影日170112


 


大阪旅行の計画

2017-01-09 | A あれこれ

 大阪旅行が今週末に迫ってきた。

14、15日の大阪の天気予報は曇り、時々晴れになっている。雨や雪だと困るけれど、降らなければ好し。みんな日頃の行いが良いのかな? いや、年が改まると共に、それまでの「悪さ」がちゃらになったのかもしれない、きっとそうだ。

昔々、中学3年の時、修学旅行の前に見学先の神社仏閣などについてあれこれ調べてまとめたようだ。私はこのことを覚えていないが、Sさんの証言だから間違いないだろう。今はそれと同じで見学先やスケジュールなどについて検討している。


14日(土)

特急しなの2号で名古屋に向かう。名古屋で新幹線のぞみ15号に乗り換える。新大阪着10時40分。
御堂筋線で淀屋橋のホテルに直行、ホテルに荷物を預けてからの予定は今のところ次の通り。

①天満天神繁昌亭で落語(+大阪天満宮)
昼食は天神橋筋商店街かな、「昼間っからビール」しよう。
繁昌亭が満席だったらどうする? 大阪城に行くか?それとも通天閣に行くか?

②道頓堀の大和屋本店で懇親会 
大阪といえば道頓堀。
ハデハデな看板が連なる通りを昼も夜も楽しみたい。
気の置けない友だちとわいわいがやがや飲むのは楽しい。
二次会は法善寺横丁か?ホテルに戻って静かに飲むか?


15日(日)

⓪火の見櫓観察 私だけのオプション 京阪本線の西三荘駅近くに立っているはず。
早起きして朝食前に実行する。
(所要時間約1時間半 6時過ぎの電車で行けば8時頃にはホテルに戻ることができるだろう。)
朝食はホテルに戻ってからバイキング。
チェックアウトは8時半頃か。忙しいが、個人的な都合で遅らせるわけにはいかない。

①住吉大社
狛犬! 御朱印

②通天閣(+四天王寺)
通天閣は大阪のシンボル。設計者は東京タワーと同じ内藤多仲。
道路跨ぎの通天閣!とマンホール蓋  
昼食は通天閣本通かな。
時間的に余裕があれば個人的には四天王寺に行きたい。
この寺は聖徳太子の創建で、中門・五重塔・金堂・講堂を一直線に並べる配置(過去ログ)。

③あべのハルカス
日本一の超高層ビル 田舎のおじちゃん、おばちゃんには場違いなところかな? かまへん、かまへんて。
あべのハルカスから新大阪へは御堂筋線で乗り換えなし、便利。

新大阪発16時10分、のぞみ240号で帰路に着く。名古屋着17時02分、17時40分発特急しなの21号に乗り換える。

夕食は名古屋駅のレストラン?駅弁?


◎お土産を買うのを忘れないこと
◎団体旅行だから時間に余裕を持たせておくこと。 
 


 


年越し本「猫」読了

2017-01-09 | A 読書日記


小説の最後の場面を描いた挿絵

■ 昨年末から読んでいた年越し本『吾輩は猫である』を7日に読み終えた。

デビュー作の「猫」は漱石38歳の時の作品。ストーリーらしいストーリーがなく、苦沙弥先生の自宅を訪ねてくる友人たち(迷亭、寒月、東風、独仙ら)を猫が観察し、彼らが交わすさまざまな会話を、猫がなんというか、論評するという趣向。そう、猫による人間観察、風刺。彼らの会話にはユーモアがあるし、単なる与太話ではないところが魅力的。

猫という第三の眼を設定して漱石自身をほかの友人と同列に置き、客観的に自己観察している点がこの小説の、というか漱石のすごいところ。
 

**吾輩は猫である。猫のくせにどうして主人の心中をかく精密に記述しうるかと疑う者があるかもしれんが、このくらいのことは猫にとってなんでもない。吾輩はこれで読心術を心得ている。いつ心得たなんて、そんなよけいなことは聞かんでもいい。**(373頁)

ユーモラスな作品だが、**吾輩は死ぬ。死んでこの太平を得る。太平は死ななければ得られぬ。南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏。ありがたいありがたい**(517頁)というラストには漱石の心の深層・奥底が反映されているように思えてならない。


 過去ログ


「昨日のまこと、今日のうそ」

2017-01-08 | A 読書日記

 
『昨日のまこと、今日のうそ』宇江佐真理/文春文庫

■ 久しぶりの髪結い伊三次捕物余話シリーズ。文春文庫に昨年12月に収録されたばかりの『昨日のまこと、今日のうそ』を読む。

巻を重ね、時は流れ、伊三次とお文さんは今や脇役で主役は息子たちの世代に。**互いに連れ合いに恵まれた子供達の姿を見るのも伊三次の楽しみだった。さて、子供達はどんな女房や亭
主を持つのだろうか。**(「花紺青」180頁)と思ったりする。

伊三次とお文さんが一緒になるのか、ならなのか、と気をもみながら読んだのがいまや懐かしい。

「汝、言うなかれ」はサスペンスタッチの作品。例えば松本清張の短編の推理小説にもありそうなストーリー展開で、収録されている6作品の中では異色。


シリーズ全16作品の内、文庫化されていないのは次の2作品のみとなった。今年中に文庫化されるのではないか。早く読みたい気もするが、このシリーズを読み終えてしまうのが寂しいような気もする。

 






 


三九郎は年末の行事?

2017-01-07 | A あれこれ


1月1日付市民タイムスの記事

 三九郎(どんど焼き、左義長など、地方により呼称が異なる)正月の終りに松や注連飾りを焚き上げる行事、と一般的には解されている。これに対し、私の友人のH君(*1)は本来は年取り(ただし小正月、15日を一年の変わり目とする古い習慣に基づく)に一年間の厄を焼き払う「厄払い」の行事だという。三九郎で辺りを焼き清め、そこに御柱を立てて歳神を迎えるのだそうだ。御柱(参考:過去ログ)は歳神が降臨する依り代だという。なるほど、このように理解すると行事が時系列的にすっきりする。

安曇野市穂高柏原の塚原区巾上という地区では大晦日に三九郎をしている。この行事の様子が元日の市民タイムスに掲載された(写真)。

記事に**年明けには道祖神の脇に福俵を付けた御柱を立てて、新年の神を迎える。**とある。友人の説明と同じ内容だ。

松本市内には年末から三九郎の骨組みが立てられている(下の写真)。このことについて、年末から三九郎の準備をするのは味気なく、残念だという趣意の新聞読者からの投稿を先日読んだ。

前述のように本来年末(ただし1月14日)の行事だったとの解説もあるから、年末に三九郎の準備をすることは是としてよいと思う。安曇野市三郷北小倉の正月の行事、御柱は10月頃から準備すると聞いた(過去ログ)。



松本市島立にて 撮影日14年12月27日




*1 正月の伝統行事に詳しい友人H君の論文「道祖神の柱立てと火祭りとの関係」
   道祖神の御柱と三九郎(どんど焼き)との関係に関する論考

 


鍋冠山

2017-01-05 | A あれこれ


奈良井川に架かる島立橋から鍋冠山を望む 撮影日170105

 右側の白い3角形は常念岳、左側後方は大滝山。この2座に比べるとクジラの背中のような弧を描き、右にす~っと伸びる中央の鍋冠山(なべかんむりやま)の知名度は低い。私がこの山容を意識し、名前を知ったのは数年前のこと。

この山は松本清張の小説『火の路』に出てくる(過去ログ)。


安曇野のシンボル、常念岳も好いけれど、この頃はたおやかな形の鍋冠山に惹かれる。女性的な優しい姿に惹かれるのは歳のせい? 


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年越し本「吾輩は猫である」

2017-01-04 | A 読書日記

 昨年末から読み始めた年越し本の「吾輩は猫である」を半分くらい読み進んだ。



ブログに留めた過去の年越し本には島崎藤村の『夜明け前』や北杜夫の『楡家の人びと』、司馬遼太郎の『空海の風景』などの長編がある。年末年始の休みはカフェでコーヒーを飲みながら本を読むのも好い。

**人間は角(かど)があると世の中をころがって行くのが骨が折れて損だよ。丸いものはごろごろとどこへでも苦なしに行けるが四角なものはころがるに骨が折れるばかりじゃない、ころがるたびに角がすれて痛いものだ。どうせ自分一人の世の中じゃなし、そう自分の思うように人はならないさ。**(321頁)

**子供は六畳の間へ枕をならべて寝る。一間半の襖を隔てて南向きの室には細君が数え年三つになる、めん子さんと添え乳(ぢ)して横になる。**(173頁)というような家の間取りに関する描写もある。(
猫が暮らしていた家のプラン)



善光寺へ初詣

2017-01-02 | A あれこれ


善光寺山門


善光寺本堂(国宝)

 今年も善光寺へ初詣に行ってきた。2004年に始めたが、出かけなかったのは2006年と京都日帰り旅行をした2008年だけ。

松本発8時8分の快速電車で長野に向かう。長野駅からはバスで善光寺へ。
本堂で合掌してお願いすることは毎年同じ。




善光寺から長野駅まで歩いて帰る途中で見かけた道祖神。



数年前に気がついていた庚申塔。三猿の下にと刻んである。申の次は酉、早く庚申の年から次ぎの辛酉になって欲しいという願いを込めて庚申塔に酉の文字を刻んだ、と聞く。


 


迎春

2017-01-01 | E 朝焼けの詩

 

 


 

 

 

 

 

 

  

東山の鞍部は塩尻峠辺り。山の端に浮かぶ雲が黄金色に輝く、瑞兆。その雲の上に初日が昇る。手を合わせて今年一年の平穏無事を祈る。



謹んで新年のお慶びを申し上げます。
2017年 元旦