一昨日の稽古は準決勝、決勝と2試合をやった後に急いで帰宅して、
泥んこの体をシャワーで洗い流してから電車で出かけたので、
稽古の会場になっている浦安市民プラザに着いたのが6時半。
僕が遅れて合流してから、僕が出る男性陣だけのシーンの稽古を
集中的にするという事で、オジサン達が待っていてくれました。
本当に有難いことです。
その男性陣の芝居の稽古は、ジェームス役の『合唱おじさん』Iさんの芝居が凄く良かった。
僕と『オペラおじさん』Tさんも、その空気に乗せられて芝居の雰囲気が出来てきた。
それを見ていた、座長が頷きながら嬉しそうにしていました。
去年の公演は男性陣が徒党を組み、男性陣だけのシーンが多かったのですが、
そのせいもあってチームワークが凄く良くなって、芝居の呼吸も合うようになってきた。
この呼吸・・・・いわゆる『息が合う』って言う奴。国語の辞書で調べると、
「物事を行う調子や気分がぴったり合う」とある。
良く言う「阿吽(あうん)の呼吸」は、「阿」が呼気「吽」が吸気であることから、
両者の息が合う事を言っている。
音楽でも、サッカー、芝居でも『息が合う』事は凄く大事な要素で、こればかりは
長い事一緒にやって居ないと、なかなかそういう関係は出来上がらない。
「名人」、「名優」などと言われる人達は、相手がだれであろうと豊富な経験値から
『息を合せる』事を簡単にやってしまう。
音楽は、相方Charlieのやろうとしている事、逆に僕がやりたい事をお互いに察知する。
『多分、こう来るだろうな・・・・』という勘というか、意思の疎通みたいなもの。
これは統計的なパターン認識かもしれないですが、逆にそうだとしたら
かなりの情報量、つまり一緒にやっている時間が長くないとそうは行きません。
そして、その予想がぴったり一致したときに『ニヤリ』となる訳です。
サッカーはもっと顕著かな?
一時、流行語になった『アイコンタクト』は、まさに呼吸が合っている時のもの。
僕らのレベルでも、「ここにパスが来そうだな」と思ったところに走り込む。
パスを出す側も「あの位置に誰かが走り込むだろう」と、信じてパスを出す。
これがぴったり合った時に、絶妙のパスが生まれる。
いつも言うけれど、譜面通り演奏して居れば間違いじゃないのだけれど、
良い演奏と言うのは、それに演奏者の抑揚なりが加わって出来上がる。
その抑揚も、周りが感じ取らなければ、単なる独りよがりにしかならない。
人数が多くなればなるほど、そう云った部分が凄く重要になるし、難しくなる。
芝居もサッカーや音楽と全く同じ。
台本の棒読みは芝居とは言わないし、観ている方には何も伝わらない。
そう云う意味で、今日は稽古とはいえIさんの演じるジェームスは良かった。
実は、昨日の稽古で座長から男性だけのシーンについて、
座長が思い描いているイメージについて話が有った。
その重要なポイントになるのがIさんの台詞だった。
だから、今日はどんな風に役作りしてくるのか?ちょっと楽しみにしていた。
そのシーンを稽古して居て、何だかこっちに伝わってくる。
そうなるとケビン役のTさんも、僕もそれに合せて芝居に熱が入る。
まだ『息の合った演技』までには、時間がかかるだろうけれど、
『息を合せる』作業は、上手く進んでいる手応えが有った。
来週はちょっと僕も、応える芝居をやらないと・・・・・・
楽しみです!