何だか毎日遅くまで仕事して帰宅が11時と疲れる毎日。
こんなつもりは更々無いんだけど、行き掛かり上仕方がない。
なんせ、誰もやったことがない回収機を作っているわけで、
基本的な動作原理から考えなくちゃならない代物。
そのくせ、客先に予算がないので基礎実験等は、有り合わせのもので
代用してデーターを取って、装置にどう生かすかを考える毎日。
こんな事で6月中は殆どの時間を費やした。
実はちょっと甘く考えていた。
原理的には上手く行くのだが、実際に製品にしようとすると
実験通りには行かない。
これは、前の仕事で何度も経験してきた事なのだけれど、
今回も例外ではなく、とにかく実験の繰り返し。
計算も合っているようで、どこか違うところが出てくる。
そのたびにまた実験をして、データーを確かめる。
こういった仕事は苦しいけれど、楽しさもある。
ところが、これにお客が絡むと面倒になる。
客先は焦れて、他の業者にやらせるような事を言って揺さぶりをかけてくる。
僕は、簡単に行かないのを判っているし、その業者も
事前に声をかけた業者で、本気でやるには膨大なお金がかかる。
だから、逆に『それならキャンセルしますか?』
とお客さんに逆にプレッシャーをかけた。
それでお客さんとの間に挟まった営業が、じたばたする。
いちいち僕に対応をどうしようか訊いてくる。
まずいのは、こっちの情報を軽々しく話してしまう事。
手の内を見せてしまうと、またお客さんが威圧的になる。
凄いストレスです。
止めても良いんだよ・・・・
他に出来る人が居るならそちらでどうぞ・・・・
そんなつもりで、僕はじっくりと構えて黙々と設計している。
あぁ、やっぱり定年退職後は、のんびり暮らしたい。
この仕事が終わったら、仕事を辞めようかと思っている。