今年で3年連続となる東京芸術劇場シアターウェストでの公演。
と言っても2日間、昼夕2回、4回の公演です。
昨日は舞台稽古でミスが続出したけれど、むしろ昨日で良かった。
今回の芝居は、場面転換が頻繁にあるので、それに費やす時間が
心配されていたのだけれど、思いのほか時間がかからず、
それよりも人間の出入り、入れ替わりに時間を喰った感じ。
今回のお客様は、例年のような反応をしてくれなくて、
拍手が殆どなくて、観客と一体感が乏しかった気がします。
多分、芝居の内容が『病気』や『死』などが絡む、
いつもより重い脚本なので影響しているのだろうけれど、
一番の原因は、役者である我々にあるのかも知れません。
ただ、昼はそうでも、夕方の部のお客様は拍手をしてくれた。
やっぱり、お客様の方にも少し違いが有ったのかもしれないですね。
外国人は、演劇やライブなどで感動すると拍手したり指笛吹いたり、
自分の感情を躊躇わず表現するけれど、そう言った外国人と違って、
日本のお客様は感情をあまり外に出さない。
拍手も周りの雰囲気を見ながらするから、パラパラと出た拍手も
萎んでしまって鳴りやんでしまう事が多いですね。
特に唄が入るミュージカルは『上手い観客』が居ないと
盛り上がらないという面が、プロの芝居を見ても多々あります。
今回の芝居で、僕はたった1曲だけ唄いましたが、嬉しい事に
全ての回で、拍手の量の違いはあれ、お客様から拍手を貰いました。
特に夕方の回では、女性のお客様から『ブラボー』の声がかかった。
嬉しかったですねぇ・・・・
正直な話、芝居の中での唄はこの1曲だけで、それも芝居を始めてから初めてのソロ。
その上、唄の先生は僕が音楽をやっている事を知っているから
楽曲は簡単じゃない上に、唄に関する要求も高かった。
それで楽曲を貰ってから2ヶ月間、車の通勤を増やして
声を前に飛ばす練習をしたり、暇さえあれば大声を出して居た気がします。
そういう意味では『練習は裏切らない』って言う事を実感しました。
芝居の後にロビーでお客様をお見送りした際に、全然知らない人から
『ありがとう』『元気が出ました』『唄が良かったです』と
色んな声を頂いて、本当にうれしかったです。
僕の公演に来てくれた前の会社のマドンナたちから
『格好良かった』って言われたのが一番嬉しかったかなぁ・・・・
さて、明日で終わりの公演ですが、精一杯頑張ります。
唄の先生からは
『2日間で血を吐くほど大きな声で唄って!終わったら入院していいから・・・・』
と言われてます(笑)