次女が、アニメーションの専門学校を卒業して1年。
華やかに見えるアニメ業界だけれど、実態は超が付くブラック業界。
労働基準法なんか、全く無視して長時間の深夜勤務。
その癖、信じられないくらい低賃金。
今は出来高制の給料も、1年経ったので固定給になるらしい。
少しは給料も上がるだろうけれど、世間の常識からは
まだまだかけ離れた安い給料は、急激には変わらないだろう。
それでも自分がやりたい道に進むのを手助けしてやりたい。
そんな訳で、夜12時過ぎになると電車が無くなるので
僕の秘密基地に泊まりに来たりする。
でも、やっぱり自分の部屋に帰って寝たいらしく、
殆どの場合、仕事が終わったと言う連絡を受けて
僕が車で迎えに行って、三鷹まで送って行く。
最近は、そういう事が不定期に起きるので、夜に酒を飲んだり
遅く帰ったりする時に、考えてしまう。
自分のペースで時間が使えなくなった…と言う感じかなぁ?
それが苦になっている訳では無いのだけれど、
定年退職後に僕が描いていた、マイペースな生活とは言い切れない。
次女に自分で判断して帰らせればいい・・・・とも思うんだけれど、
若い女の子が毎日、夜中にひとりで帰る姿を思うと、
危ないとかいう以前に、何だか切なくなるのですよ。
特に雨の日や、冬の寒い日はそんな気持ちが強くなる。
いつかは独立して生きて行かなければならないのだけれど
僕にしてみれば、15分足らずの車の中で次女の話を聞いたり、
励ましたり、アドバイスしたりの時間は今しかない気もする。
こんなことしていると、自分の時間まで・・・・と感じてきて、
暫く様子を見て、少しずつ自力で何とかするようにさせようと思う。
とは言え、次女を思う切ない気持ちはどうにもなりませんね。
単なる親馬鹿なのだと、笑ってください。