春夏秋冬ライフ

四季の変化に向き合い、目の前に起きる様々な出来事を目の丈で追ってみた。

都会のお登りさん 玉電の乗り方

2007-01-20 00:10:00 | こんな鉄道もあるぞ~

用事があって玉電に、「イヤア~もう玉電とは言わない余り馴染まない田園都市線・世田谷線」に乗ってみた。
遠く離れた都会の田舎者、駅舎でどうやってキップを買い乗車するのか、戸惑ったが、こちらでどうぞと改札口に置かれた無人の販売機での入金で乗車を許される。
下高井戸~三軒茶屋間、全線140円均一でキップそのものがない。
無粋なゲートもないので、フリーパスで通過できるので、不正乗車に対する監視はなさそうで要は鉄道会社と利用客の信頼関係から成り立っている。
電車はキップありきで乗るもんだと言う思い込みも、根底から崩され、乗って目的地に着くまで戸惑いは隠せなかった。
途中駅は販売機も無く、完全の無人化であり、この発券は乗車時に車内で行われるので、運転手が運転の傍ら、駅到着後の発券確認や支援で忙しく立ち振る舞わければならず、一人多役を見事にこなしている。
折しも、先日「ガイヤの夜明け」で 地方では過疎化が進み、多くの地方鉄道は存亡の危機に瀕している生の姿を見て、鉄路を守る事の厳しさを見た。
赤字ロカール線を背負っている代表2線の悲喜こもごものドラマに心うった。
南海鉄道 貴志川線は廃線の運命にあったが、両備グループに預けられ、地域住民、企業、行政の必死の努力で 和歌山鐵道の名前で何とか延命された。ホームを草むしりする住民、ビラ配りで広報活動する運転手など必死さが伝わる。
もう一方の茨城県にある鹿島鉄道は沿線の住民の一部が「鹿島鉄道存続再生ネットワーク」を作り、鹿島鉄道の存続を鉄道会社や自治体に訴えていたが、上手く廻らず、肝心の地域住民の結集でも和歌山のような一体感が生れず、この3月にその姿は消えてしまうようである。
この世田谷線は住宅地を走り、オモチャの様な2両連結の車両を日中でも余り待たなくてもすぐ来る、こまめなダイヤを組み、見事に走っている。
極限られた範囲ではあるが便利な箱車として、地域の住民の足になっている。
地方路線とは違った過密住宅と絶えない利用者の数にも支えられている様であるが、安心、安全を背景に鉄道路線維持の努力は重なるように見えた。
素敵な制服で固められた若い女性の車掌さんの動員も、同線の戦略かとも思えたが・・・。

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