春夏秋冬ライフ

四季の変化に向き合い、目の前に起きる様々な出来事を目の丈で追ってみた。

令和を迎えての台風の爪痕

2019-11-24 15:00:00 | 天災襲う
令和を迎え未曾有の大型台風19号が関東から東北へ駆け抜けて各地に爪痕を残していった。
太平洋上で地球温暖化で海水温が高く、遥か南方から襲来した台風が衰えを知らずたっぷりとエネルギー を蓄え、日本本土へ上陸した。
それが今回のような滝のような雨が長時間続くと、エネルギーを蓄え牙をむき出し、物凄い勢いを持った水 流が、川筋の構造物を破壊に結びつけてしまった。
◇被害のあった多摩川周辺
多摩川は浅川と合流するが、地形的な背景から出水事故など水難事故は往時から度々起きたようで、その魔の手が今日まで続いているようである。
弘化3年(1846)続き、渡し船の転覆事故で約30人が犠牲や家屋流出、水没など起きている。
現代でも出水から河川敷に取り残されたブルーシートの生活者が、ヘリコプターで救出されるなど、鮮明に思い出される鬼門の場所である。
普段は緩やかな傾斜と広い面積を有する多摩川は大きな川幅に救われ、静かに流れる大人しい川であるが、一端牙をむき出すと、激しく暴れ回る。
◇日野橋通行止め
日野には江戸と甲州地域を結ぶ旅人の道として甲州街道があり、歴史的にも大事な役割を持ち、現代でも一大物流の輸送路の役割を担っている。
その甲州街道は多摩川を跨ぎ江戸に繋がる。
甲州街道(都道256号)の、日野橋の手前の日野側に建てられた日野橋通行止めの看板である。
この多摩川越えは並走する「立日橋」や「日野バイパス」で横断できるが、交通量の多いところで、日野橋不通で大渋滞が生じている
事故前の平時は車列の渦、喧騒の真っ只中でかあったが、事故後車の影もなく静寂で別世界のようであった。
<橋前では物々しいバリゲートが立ち、ガードマンが、一歩足りとも進入を見逃すまいと監視している。>


◇崩れた日野橋
流れ込んだ雨水がどんどん増え水深が高くなり、水流も益々早くなりそのエネルギーに日野橋を支えていた橋桁が、基礎部分をも根こそぎ、はがし地底で擦れてしまった。橋桁の移動が、上部の橋の路面が引きずられ、別の橋桁に載せられた路面とずれが生じ、歪んでしまった。事故当初はさほどさほど感じなかった歪みも時間の経過から鋭角な凹みに変化し被害の甚大さをもの物語っている。

殆ど外見では無傷で整形された、コンクリートの巨大な固まりが、激流の前に敢えなく、移動してしまった。
窺い知れない位の壮大なエネルギーに一溜まりもなかったのであろうか・・・。
据えつけられた巨大なコンクリート基礎であるが、微秒なずれが、崩落の道へ



<等間隔で配置された橋桁で水平の路面が見えるが、一部路面が歪んでいるのが見える>


<百獣の王の雄叫び>、
当時の激流の姿を、この橋桁にからまった草木が、そのまま語り伝えている。その姿は巨石にまたがり川上に向かって、吠えまくる。たてがみ姿の百獣の王、ライオンにも見えてくる。
その鼻先、鋭い眼光に迫力満点と悦にいってしまった。


◇路面に激しい歪み
本来水平にある路面が歪み、凹凸が出来しまい、輸送路としての機能を失った。大変危険のため、橋は閉鎖された。
波打つ路面に被害の甚大さを物語る。幹線路を失い、復旧もかなり長期間予想される。
崩落直後、急遽駆けつけた、係員。歪んだ橋上の路面に、橋閉鎖の判断が下された



<美しい橋梁姿も>
欄干の橋上で、等間隔の橋桁に載せられ、頭上には照明灯で花道を飾る、綺麗に整備された日野橋である。


夜間、照明が灯されライトアップされると、その列をなす欄干が光輝き、遠くからも、その存在を確かめることができるが、消えてしまった。


今回の天災による災害とも併せ、更に強靭化された構造物に変身するのであろう。但し、急遽沸いた変事に将来のあるべき姿の検討、莫大な予算捻出などもあって、中々先の姿は読めない。どんな姿で、再びお目にかかれるのであろうか?。
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台風の爪痕と地球温暖化

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