住まいの環境はJR中央線が東西を走り、それを跨ぐように高さ10数M余りの段丘地帯が壁のようになって延々と繋がっている。住宅地の上を樹林帯が延々と繋がっている。
地形的には段丘部分が壁になって、台風がもろに当たり、風速45M/Sのエネルギーが樹木を倒していった。
その壁となる、丘陵地帯の広大な緑地の散策路で自然と触れ合える環境にある。森林伝いに写真の左手が先に災禍を紹介した「黒川公園」 である。その森林地帯が繋がる、右手が『神明野鳥の森公園』である。
両方とも名前が公園であるが、「黒川公園」 は段丘の上下を結ぶ 生活道路でもあり、倒木に被害は素早く修復された。 一方『神明野鳥の森公園』は名前の如く、自然を楽しむ散策専用で趣の異なる二つの公園で、後者の神明側はかなり放置され、公園内部が荒れていた。
見通しのきいた頂部からの慧眼である。
足元は鬱蒼とした森が、神明野鳥の森公園である。
直ぐ真下がJR中央線で、折しも車両が走り抜けていた。専用軌道を含め西側は開け、住宅地で埋まり、豊田駅周辺の高層ビル更にその先は遥か彼方は奥多摩の山が見える。
その段丘地帯は斜面となり樹木が覆われ、散策路など鳥のさえずりの中、自然を確かめられる、素敵な場所である。
西側には遮る物が何一つ無く、台風が来た時はそのエネルギーがもろに壁に相当する段丘に当たり、樹木をなぎ倒し駆け抜けていった。
◇藪の中に突入
下が散策路で、一方の公園の出入り口付近になっている。台風の災禍から、散策路が荒れていることもあって人の出入りが少ないため膝を没するほど雑草が生い茂っていた。
繁みの突入にかなりの勇気がいるが、僅かな人の踏み跡を探しながら、恐る恐る足場を確かめ奥に進む。
これが散策路と思えるほど、深い繁みの中、行くも戻るも地獄、ただただ前進あるのみであった。
膝を没する雑草の世界、なりふり構わずの、繁み突入は、膝下には無数のもみ殻状の有り難くないお土産を大量に頂き、帰ってきた。
散策路は横倒しのコナラ他の木を避け、樹木の脇を通り、アップダウンあり、左右に曲がる変化に飛んだ森の中、自然の中にある。
段丘の中、緩やかな傾斜面を歩むが、踏み跡をしっかり確かめられ、雑草の世界から、解放され、散策路らしい姿にほっとさせられる。
◇巨木の根こそぎ倒壊
散策路を進むと巨大なコナラの木が根こそぎ倒れている姿に遭遇しその姿に驚かされる。土中にあった根っこの部分が、そっくり掘りおこされように地表にむき出しになっている。
その大きさは身の丈の高さ約2m程の巨大な固まりであった。元にあった土の部分はぱっくりと口を空け、むき出し穴は戦場下の爆弾跡を見るようであった。
台風による倒木を黒川公園で見てきたが、何れも枝の部分での折損、割れが大半であったが、かなり太い幹がぱっくりと割れ、なぎ倒された姿に驚いた。
しかし此処では根っこの部分が周辺の土をを丸ごと残し、倒れているのは初めてで、その姿は大変衝撃的であった。
台風通過以来、かなりの日にちが経ち、倒木姿がそのまま残されているのは異様であった。当時の台風の痕跡は自然の恐ろしさを伝える格好の生きた記録でもある。
森の中は、平坦路あり階段ありと張り巡って、段丘の世界を上下、水平に思うがまま、自然の中を散策できる。
しかし、現状は倒れた幹の上部の枝葉が広範囲に、周辺を覆ってしまい、立ち塞がり、散策路などの行く手を阻んでいる。
それを避けるように、散策路を外し、 外周部を辿ると散策路は何とか繋がるが、見通しも効かず、迷路のようで、この障害を前に、生きた道で折り返すことも考えられる。
突然降って沸いた自然災害。建設重機も自由に入れぬ環境に大量の労力を要して、大木の伐採、輸送に踏み切れないのも、野鳥の森である由縁からであろうか・・・。
『神明野鳥の森公園』の台風爪痕は以下でも紹介しています。併せてご覧ください。
台風 45m/s の爪痕-2
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