575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

孫帰り温めている残り鍋             愚 足

2005年12月09日 | Weblog
 冬の歳時記を読んでいたら、鍋・汁の句の多い事に驚きました。

   湯豆腐や幸せに居て気付かざる        関森 勝夫

   酒よりも鍋焼きを欲り老い兆す        瀧  春一

   河豚鍋や悪女ほど夜は美しき         生島 五郎

   子のだれも戻らざりける紅葉鍋        林  誠一

   湯気あげて小部屋めでたしちゃんこ鍋     石田 波郷

   寄せ鍋や母にまいらす小盃          山本 涼女

   ひとりごちひとり荒べる鮟鱇鍋        森  澄雄 

   鱈汁の濃き味帰郷意を決す          原田 樹一

   どてら着て老いの網元三平汁         若狭 得自

   薩摩汁あつし五橋を渡り来て         都倉 田禾

   けんちん汁母ありし日は貧しかりし      松崎鉄之介     

   裏戸よりのそりと顔や狸汁          鶴丸 白路

   根深汁熱く煮立てて時化の海女        豊長みのる

   粕汁にあたたまりゆく命あり         石川 桂郎

   闇汁に河豚を入れたること言わず       小田実希次


 ああ・・・鍋ロマン!!  汁ロマン!!

 しかし・・・腹が減った!!!!  

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

落椿人の過失の鮮しや  齋藤慎爾

2005年12月09日 | Weblog

齋藤慎爾句集より。

鮮しやは、あたらしやと
振り仮名が振ってありました。



ドラマチックな背景を
思わせる句です。

もう一句

手毬唄やがて消ゆべきものなれど

             (写真・遅足)

コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする