575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

難解句の楽しみ方?      愚足

2007年05月07日 | Weblog
 岸本尚毅氏が難解句の読みかたを初心者に教えている。
 「おおかみに蛍が一つ付いていた」 金子兜太の句である。
 まず解釈・・狼の身体に一匹の蛍が付いていた。 誰が読んでもそれ以外の解釈は無い。
 次に解釈から鑑賞に移る。鑑賞は読者の想像力を働かせながら一句のイメージに肉付けをしていく作業で最も楽しい。
 この句で思い浮かべるのは狼だ。絶滅した精悍・獰猛な姿。蛍が登場するから夜。光る蛍が狼にしがみついている情景。
 この句はそうした景の中に何かを読者に感じさせたい。何を言いたいのか?
 それは 読み手自身が考えるよりほかは無い。
 例えば絶滅した狼への鎮魂、日本古来の風土への哀惜・・・・
 この想像が難解句の魅力ではないのか。
 一語一語の意味を虚心に読み取ったあとは、自由な想像を楽しみながらその作品を享受すれば良い。

 ごもっともですが、狼と蛍から滅び行く日本古来の風土への哀惜まで思い至る
能力がありません。変な句でお終い。 皆さんは如何ですか?
コメント (3)
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