575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

「泉」の十二句          愚足

2007年05月21日 | Weblog
 来月のお題が「泉」に決まってしまった。「しまった。」である。句会の終わり慌ただしい中で、パッと開いた歳時記の項目が「いずみ」。 口火を切っただけのつもりが、決まってしまった。
 「泉」など見たことも無い縁遠い存在。清らか、尽くせぬ生命力、メルヘン・・知っているのは欲張り樵の斧の話くらい。 困った・・・・

 ところが、何と言う偶然。朝テレビをつけたらNHK俳句のお題が「泉」、正木ゆう子先生の選、解説による30分。メモを取りながら拝聴した。
 では、私同様お困りの方のために入選十二句を転載します。

 入り口の如く眩しき泉かな      上田和代
 森あって子の声あって泉かな     関野憲司
 生み立ての卵のやうに掌の泉     立石直国
 杉の木の全長ゆるる泉かな      山田浅夫
 菌うちし榾木を浸す泉かな      豊崎綾子
 瓜坊のうっかり出で来山清水     蒲池玲子

 手話のテを沈め泉のこゑをきく    沢崎だるま
 ちちははの声ききにゆく泉かな    後藤幸次郎
 泉辺や塩たっぷりの握り飯      板坂壽一
 一すぢの日矢たちのぼる泉かな    関野憲司
 人去りて泉の音のもどりけり     土岐和男
 茶道部へ差し入れに汲む泉かな    和田
 
さてこの中で特選三句は、どれ? もうご存知かもね。

 ※添付の写真は、「羊蹄山の湧き水」です。
コメント (1)
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