こどもの日の風呂に買い求めたショウブを入れた。
ショウブは、サトイモ科ショウブ属の植物で根は健胃薬に使われ、全体からの芳香が特徴といわれる。
ところが私の鼻にはどうにも芳香がしない。葉を揉んだり、茎や根を傷つけてもである。これは今年に限ったことではない。
端午の植物として何故ショウブとヨモギが選ばれ続けてきたかは、朝日選書・湯浅浩史著「植物と行事」に詳しいが、要するに「香り」である。万葉の頃も根を刻んでお酒に入れ香りも楽しんだという。
では、買い求めた「匂はぬ」ショウブは本物なのか?
古来ショウブとアヤメとハナショウブはいつも混同されてきた。
だから、買い求めた物は本物のショウブではないのでは?という疑問と老化した私の嗅覚が馬鹿になつているのでは?という疑問に悩まされている訳である。
ところが、 一つ気になるのは買ってきたショウブの根が皆赤いことである。ショウブは白いと聞いた事があるのだ。一度調べてみなくてはなるまい。
来年こそ匂い立つショウブ湯にはいりたいものである。