575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

黴             愚足

2007年05月27日 | Weblog
 ブログを書こうと食材図鑑を眺めていて黴食品に目が止った。
 小学校以来「黴」の効用については、その時々の先生が力説した。ペニシリンを筆頭に発酵食品の大活躍を生徒に力説するのだ。
 私自身も教師になって時に触れ「黴」の効用を力説したものだ。何故なんだろう? 教師は黴が好きだ。
 ところで俳人は?俳句で黴を詠んだ人があるだろうかとおもわず歳時記を開いて驚いた。
 夏の季語「黴」・・黴の宿、黴の家、黴の寺、黴の香、黴煙り、黴の花、黴畳、青黴、白黴、黒黴、麹黴、毛黴、・・・・
 黴は俳句にも大貢献。俳人は「黴」が大好き。

   懐紙もてバイブルの黴ぬぐふとは     飯田蛇笏
   美しき麹の黴の薄みどり         須藤菊子
   としよりの咀嚼つづくや黴の宿      山口誓子
   交響楽運命の黴拭きにけり        野見山朱鳥
   黴の香の中にいきいきナイフとぐ     加藤楸邨
   たらちねの母の御手なる黴のもの     中村汀女
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする