水すまし水に跳ねて水鉄のごとし 村上鬼城
この「水すまし」は、水馬(あめんぼう)のこと。
でも、私にとって、水すましといえば、ミズスマシ科の黒くて小粒な昆虫。
脚をスクリューのように回転させ、水中を泳ぎまわる、可愛い虫です。
泳ぎながら、空中と水中の両方を見る複眼を持っているそうです。
くるくると、水面を回ることから、まいまい虫とも。
まひまひや深く澄みたる石二つ 村上鬼城
同じ昆虫を、二通りに詠む。
俳句ならではの世界ですが・・・
ちょっと待った!
これでは私は混乱してします。
水馬(あめんぼう)は、水蜘蛛、川蜘蛛と呼ばれるように
ちょっと見ると蜘蛛のようですが、脚は6本。
このうち4本が長く、この脚で水のうえに浮いています。
水馬青天井をりんりんと 川端茅舎
あめんぼ、の名は、捕まると、水飴のような匂いを
出すことから付いたそうです。
あめんぼ、のことを、関西で水すましといい、
これが混乱の原因らしいのですが・・・
本当ですか?