575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

ピストルがプールの硬き面にひびき  山口誓子

2008年08月25日 | Weblog
北京オリンピックも、ようやく終りました。
「メダル!メダル!」の声も消え、ちょっと淋しくて、
静かな日常がもどってきました。

オリンピックの競技の多くは、もともと、殺し合いの技術、
それを平和的なスポーツに変えて、競うものだそうです。
たっしかに、槍投げ、砲丸投げなどは敵を殺すテクニック・・・
マラソンは伝令。

オリンピックの大義は、政治を離れ、スポーツを通じて
世界の人々が仲良くすることが目的。
今度の北京オリンピックも、中国の国威を世界に示す一方、
そうした目的を充分に果たしたと思います。

しかし人間は、なぜ競技に、あんなに熱中するんでしょうね?
テレビ観戦をしながら、ふっと不思議な気がしました。
戦いの遺伝子がうずくのでしょうか?



ピストルの句は水泳のスタートを詠んだもの。
戦前ですから、ハイカラな句だったんでしょうね。

私は、この句、冬の氷のようなプールの水面に
ピストルの音がひびいて・・・と、読んでいました。

教科書にも出ている有名な句だそうで、
奥さんから、これまで、そんな風に読んだ
生徒はひとりもいない、と、言われてしまいました。

遅足





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